大気汚染対策やる気ある? バンコク大量輸送公社、EVバスの契約署名を延期。タイ政府の承認待ち。

バンコク大量輸送公社(BMTA)は、1,520台のエアコン付きEVバスの調達契約の署名を延期すると発表しました。
4月中に予定されていた契約ですが、内閣の承認待ちとなっています。

BMTAのキッティカン局長によりますと、このプロジェクトは、15億3,550万バーツ相当のEVバスを7年間リース契約で導入するもので、従来の「天然ガス バス(NGV)」導入計画に代わる新方針です。

・契約締結後、180~200日以内に最初の500台が納入予定。
・残りのバスは、さらに3~6ヶ月以内に段階的に納入される見込み。

財政状況と法的勝訴

BMTAは現在、1,500億バーツの累積赤字を抱えていますが、2024年は赤字が従来の年間平均50億バーツから29億バーツに改善しました。
これは、路線の見直しやEVバスの導入による運営コストの削減によるものだと説明しています。
(事実かは分かりません)

さらに、過去のNGVバス調達契約を巡って、BMTAは複数の企業に対して訴訟で勝訴。
ベストリン・グループ社など4社に5億2,000万バーツの損害賠償命令が下されました。
これらの企業は輸入バスの原産国を偽って関税を回避し、ASEAN自由貿易協定に違反したとされています。
これによりBMTAは、489台のNGVバス契約を正当にキャンセルしました。

今後のEVバス計画

タイ政府は、2029年までに全ての内燃機関バスを環境に優しい車両に置き換えることを目指しており、約2,300台の旧式バスを段階的に廃止する方針です。
ディーゼル車の割合を60%削減することが目標です。

EVバスは、ディーゼル車の3分の1のコストで運行可能で、整備費用もリースに含まれています。
2028年までに非冷房バスは通常路線から完全に撤退予定。
一部の旧式車両は、バックアップ用として民間契約で維持する可能性があります。

現在BMTAは2,884台のバスを運行中で、そのうち約95%が稼働しています。
非冷房バスが1,520台、エアコン付きバスが1,300台以上あり、約800台はすでにクリーンエネルギー車両です。

大気汚染ワースト入りしているバンコクですが、2029年って対応遅すぎじゃないですかね?
カジノ法案など、国民無視の法案ばかり先んじて通そうする現政権に、タイの未来を任せて大丈夫なのでしょうか。

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