【タイ】自宅に牢屋を作り息子を閉じ込めた母親。それは子を思う母親の苦渋の決断でした。

それは、子を思う母親の苦渋の決断でした。

11月4日、ブリーラム県に住む64歳の元教師、サーラピーさん(仮名)は、自宅に息子用の「監獄」を設置しました。
この部屋には、Wi-Fi、テレビ、専用のトイレ、防犯カメラなどが整えられており、薬物依存に苦しむ42歳の息子Aさん(仮名)が収容されています。
これは、息子の奇行から自身と村人の安全を守るため、母親の苦渋の決断でした。

サラピーさんの息子は、16歳の時から薬物を使用し始め、依存状態が続いています。
親御さんは、何度も治療施設に入所させましたが、再び薬物とオンラインギャンブルに戻ってしまうとのことです。

息子は暴力的な言動も見せることがあり、過去には銃で脅したり、車で自宅に突っ込んで破壊行為を行ったり、母親が警察に通報する事態が度々発生していました。

さらに、サラピーさんの夫は、息子の問題に苦しみ、心労から2015年に他界しています。

サラピーさんは、息子を愛し、薬物をやめさせて普通の生活に戻したいと願っていますが、状況は悪化するばかりで、他に手段がないとして檻を設置するという決断を下しました。
息子が何かを欲しがれば提供し、必要なものは揃えてあげるつもりですが、再び薬物を使うことは絶対に避けたいと考えています。

一方で、近隣の村長であるポンワット・ソンクーン氏は、今回の部屋の設置についても把握しており、母親の苦悩の決断には理解を示していますが、法的な問題もあるため、今後は関係機関が調査し対応を検討する必要があると語っています。

サラピーさんは、同様の状況で苦しむ家庭が他にもあると考え、政府に対して、薬物やギャンブルへの厳しい取り締まりを求めています。

結局は、行政と政治の問題です。
薬物と銃がこれだけ氾濫し野放しになっている現在のタイ社会で、矯正施設など名ばかりの場所に入れても、何の効果もありません。
金・金・金を追い続けるタイ貢献党政権で、タイ国民の生活が本当に豊かになりますでしょうか。
金さえあれば国民は納得すると思っている政権に未来はあるのでしょうか。

息子を思う母親の気持ちは、涙がでるほど痛み入ります。

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