【謹賀新年】2024年「微笑みの国」から「全ての人が微笑むことができる国」へ。ペンに願いを込めて今年も頑張ります。
- 2024/1/1
- 編集後記
新年明けましておめでとうございます。
昨年タイは、新型コロナの規制が解除され、選挙も行われる中、様々な事件や事故のニュースをお伝えして参りました。
また本誌的には、日本からテレビや報道からの取材や撮影協力を、たくさんご依頼されるようになった年でもありました。
そのような中、今本誌が感じることは、現在タイは「変化」を迎える過渡期にあるという点です。
特に若い人を中心に、タイがこれまで抱えてきた矛盾について訴え始めています。
しかしその変化を、頑なに良しとしない人たちもいます。
昨年、前者の波はまだ体制を覆すものにまで発達していませんでしたが、明らかにいずれこの勢力分布は逆転することになると本誌では考えます。
我々日本人も「タイはこうだ」とか一概に決めつけるのではなく、様々な角度からタイを見つめて直して欲しいと思うのです。
よく日本人は自分をよく見てもらうために、「タイに住まわせてもらっているのだから、タイ人の悪口は言ってはいけない」などとゼロか100で言いのけてしまいますが、それは単なる無責任だと私は考えます。
特に私個人の立場から申し上げると、嫁は完全にタイ人で娘は日本国籍も取得していますが、二人ともタイでタイ人として生きて行かなければならない状況です。
いわば家族単位では私一人が日本人ですが、嫁と娘がタイでタイ人なので、我が家は多数決で「タイ人の家族」なのです。
そして一家の長である私が、彼女たちを守っていく責任があります。
従ってこの私が、タイがより住みやすい、彼女たちに幸せをもたらす国になって欲しいと願うことは当然のこと。
またそれが命に関わることであれば、強く糾弾していかなければなりません。
もし事件や事故で無下に命を奪われた時、あたなはこのように言えますか?
「タイに住まわせてもらってるから、タイ人の悪口は言えないと。」
タイにはたくさんの社会矛盾が存在し、タイ人も自覚しています。
銃社会の問題や交通マナーの問題、薬物や汚職、その他、深い闇が現実に存在します。
本誌は、いち日本人がタイ人に胡麻を擂るようなニュースを報じるだけではなく、タイの国が妻と娘にとって、またタイに住む全ての人にとって良い国になって欲しい、全ての人が笑顔になれる国であって欲しいと言う願いを込め、良いニュースも悪いニュースも全て、率直な意見を込め今のタイを伝えていきたいと思うのです。
新年早々重いテーマですが、なかなかこんな思いをお話しする機会も少ないので、少しでも読者の方々に伝われば幸いと思い筆を執らせて頂きました。
2024年もこのような精神で、みなさんに少しでもリアルなタイを厳選してお届けしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。