まるでケネディ暗殺事件?! 親戚の昇進を断った警察官をヒットマンを用い射殺。後に逮捕されたヒットマンはその場で射殺。

久々にタイの闇が表だって出てきたということで、「タイに正義はあるのか?!」と市民の間で話題となっている事件です。

昨日お伝えしました、25人の警察官がディナー中に銃撃犯が現れ、警察官が射殺された事件の続報です。
事件への関与が疑われる地元の有力者が、訴追されるのかどうか、国民は自国の正義を信じ、固唾をのんで事件の行方を見守っています。

事件は9月6日、ナコンパトム県ターコーン地区にあるラウィーカノック建設会社で発生しました。

同社は、準地区長のノックとしても知られるプラウィーン・チャンクライ氏が所有しており、この地域で大きな影響力があるとみられている35歳の人物です。

ノック氏は、中国料理の夕食会を主催し、死亡したシワコーン中尉(32歳)を含む、高速道路パトロール所属の警察官を招待しました。

パーティー中、ノック氏はシワコーン中尉に、部下でもある親戚を昇進させるよう要請しました。
同氏が拒否すると、ノック氏は「このような行いは失礼だ。 彼はただのいとこだ。 なぜ昇進させないのか?」と激昂し、 テーブルを星一徹並みにひっくり返し立ち去ったと伝えられています。

すると5分後、ノック氏の側近、ラーチャブリー県在住のタンナチャイ容疑者(45)がやってきて、持っていた銃を乱射しました。
シワコーン中尉は、7発もの弾丸を受けて死亡しました。
また他の警官も銃弾を受けています。

現場に居合わせた他の数人の警察官は、負傷した警官2人をナコンパトム病院に搬送するのを手伝いましたが、誰も銃撃犯を追跡したり逮捕したりする者はなく、ノック氏のスタッフが事件現場を清掃し、証拠を隠滅、記録を削除するのを誰も妨げませんでした。
これは監視カメラの映像からも明らかとなっています。 

裁判所は、計画殺人、および殺人未遂の罪でカノック氏の逮捕状を発行しました。
9月7日夜、ノック氏は個人弁護士とともに警察に出頭し、ナコンパトム警察署で尋問を受けました。
彼は警察官と個人的な争いはなかったと主張し、殺人の命令をしたことを否定します。

9月8日午前5時45分、警察官は銃撃犯を追跡し逮捕したとのことですが、逮捕に抵抗し警察官に向け発砲したため、カンチャナブリー県タールア地区のプラテンドンラン寺院近くで超法規的に射殺したと報告しています。

この事件の一連の流れにより、ノック氏がその地域への影響力が強いため、銃撃犯は消されたのではないかという疑惑が浮上しました。

ノック氏は、ターコーン副区の区長の職にある地方公務員です。
彼は影響力のある政治家や地元の警察当局者と緊密な関係を持っていることで、公然と知られている存在です。
彼はいくつかの建設業も経営しており、スイミングプールとベントレー、ミニ クーパー、メルセデス ベンツなどの高級車のコレクションを備えたガラス張りのガレージを備えた豪華な家で裕福な生活を楽しんでいます。

国民の不安を和らげるために、国家警察本部はバンコクでのさらなる捜査のためにこの事件を犯罪捜査部門に付託し、またすべての警察官にタイ王立警察署オペレーションセンターで臨時勤務するよう命令を出しました。

タイ王立警察の副長官である「ビッグジョーク」氏は、特に証拠隠滅と容疑者の逃亡を許した容疑に関して、関係するすべての警察官の徹底した捜査を命じました。

元警察官僚であるタクシン氏が15年の国外逃亡から帰国し、こちらも超法規的に釈放されるのではないかと言われる中、急に警察の闇の部分が活発になってきたことは、何か因果関係があるのでしょうか。
それともないでしょうか。
そんなことが明らかにされる時代はくるのでしょうか。

まるでケネディ暗殺時のオズワルドやジャック・ルビ―のような事件ですが、一つ言えることは…。
あなたの知らないタイが、そこにはある!

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