パタヤの取り壊し命令が出ているお化けコンドミニアム。建設会社が再建案を申請で住民激怒

パタヤのバリハイ桟橋から臨む「PATAYA」の文字。
パタヤに行ったことがある方なら、誰でも目にしたことはあるのではないでしょうか。

しかしその横に何年もそのままの状態でそびえ立っているコンドミニアムの存在に気付いた方はいらっしゃるでしょうか。

バリハイ桟橋の入り口に放棄された53階建ての巨大なコンドミニアム

2020年9月、パタヤ市議会はバリハイ桟橋にある放棄されたコンドミニアムに対する法的措置と解体を求め、建物と所有者に対して解体命令が出されました。

さらに2020年11月下旬ごろで、パタヤ市長のソンタヤー氏は、関係する企業が命令通り行動しなかった場合は、市の財源を使用してコンドミニアムを撤去し、後に建物と所有者に対して請求すると述べていました。

そして2021年10月9日、このコンドミニアム開発を取り巻くすべての訴訟により破産したと以前主張していた「バリハイカンパニー」を代表するバリハイ建設会社が、解体命令が出ているのにもかかわらず、パタヤ市に再建許可を正式に申請してきたと言います。

ほぼ​1年の沈黙の後の出来事に、コンドミニアムを取り巻く人たちを驚かせたと言います。

このコンドミニアムの開発は10年以上続いており、パタヤヒルからの観光資源とも言うべき素晴らしい風景をブロックしているこの建物は、違法であると主張する民間人や環境団体からの多くの訴訟を受けて建設が中止されています。

バリハイ建設会社は、再建ライセンスの申請書の中で、パタヤの視点からの視界を遮ったり、環境団体の主張を考慮し、建物の複数のフロアを取り壊すことをいとわないと主張しています。
しかし地元メディアが調べたところによると、市が発表した提案書内にある8階分を取り壊しても、パタヤの遮られている景色は実質的に変わらないと述べています。

現時点では、パタヤ市当局は、バリハイ建設会社が建築管理法に準拠していないため、すぐに建設を再開することを許可することはできないと述べています。

パタヤ市役所によると、バリハイ桟橋に隣接する建物の前部は、両側の公道に接続しておらず、公有地にも侵入しなければ入館できない状況のようです。
これらの両方の要因が交通問題で地域を更なる困難へ導くでしょう。

前述のように、パタヤ市はすでに建物の解体を命じており、法的な承認を与えられていますが、建物を安全に撤去する方法、さらに重要なことに誰が費用を負担するかという問題のため、 1年以上前に正式に命令されたにもかかわらず、解体はまだ行われていません。

パタヤ市当局はまた、解体命令が出された後に再建許可申請を行うことができるかどうかは法的に不明確であると述べています。
また、コンドミニアム購入の前払いをしたテナントと物件の所有者との間で係争中の訴訟が数十件あり、手続きが複雑になっています。

パタヤでは、観光業復興のために付近の再開発を行っていますが、この問題、さらにさらに解決に時間がかかりそうです。

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