タイ産ワクチン「ChulaCov19」人臨床試験開始へ

6月14日、チュラロンコーン大学のチュラワクチン研究センター(CVRC)とキングチュラロンコン記念病院によって開発された最初のタイのCOVID-19ワクチンの人への臨床試験が始まりました。

「ChulaCov19」と呼ばれるこのワクチンは、タイで開発された最初のワクチンです。
承認されれば、サイアムバイオサイエンスが英国のアストラゼネカワクチンを製造した後、2番目に現地で製造されることとなります。

このワクチンはmRNAタイプであり、体の免疫応答を引き起こす「スパイクタンパク質」の作り方をヒトの細胞に指示します。

チュラロンコーン大学医学部のスッティポーン・ワチャラシンドゥ博士によると、ワクチンはチュラロンコーン王記念病院の専門の医師、看護師、研究者の綿密な監督の下、2段階で健康なボランティアに投与されます。

最初のフェーズでは、72人のボランティアが参加します。
半分は18〜55歳、半分は65〜75歳です。
第1フェーズの結果が満足のいくものであれば、150〜300人のボランティアが参加する第2フェーズが8月より実施される予定です。

試験の両方の段階でワクチンの高い有効性と安全性が証明された場合、第3段階はスキップし、2022年半ばまでに大量生産が承認される可能性があるとスティポーン博士は述べています。

ヒトでの臨床試験に先立って、CVRCはサルとラットで実験を行い、ウイルスがシステムに侵入するのを防ぐことに高い成功率を示しているのを確認しています。

耐熱性をテストしたところ、ワクチンは2〜8°Cの冷蔵庫で3か月間保管でき、室温で2週間持続できることがわかりました。
これは大規模な設備を必要とせず、迅速に製造できることを示しています。

このタイのワクチンは、RNA生物学を専門とする医師科学者であるペンシルベニア大学のドリューワイズマン教授からも支援を受けています。
ワイズマン教授は、BioNTechファイザー社とモデルナ社によって開発されたCOVID-19ワクチンの基礎を築いた人でもあります。

CVRCは、ウイルスの突然変異に備えて、ヒトでの臨床試験と並行して、動物でさらなる実験を行う予定です。
実験が計画通りに進んだ場合、アルファ、デルタ、ガンマ、ベータなど(いわゆる英国型、インド型、アフリカ型など)の変異体に対するワクチンのヒトへの臨床試験が今年の最後の四半期に実施される予定だと述べています。

 

ワクチンのジェネリックのようなものかもしれませんね。
もともとmRNAタイプは遺伝子に直接命令を働きかける「未来の夢の薬」であり、まだまだ開発途中のものだったとも言われています。
それが新型コロナの出現で急ピッチで世の中に出さざるを得なくなってしまったため、副作用が出やすいという説もあるようです。
そして接種したあとに、さらなる遺伝的な副作用がでないかを懸念する人すらいます。
コロナを納めること第一で、人間の未来に何か不穏な影を落としていないかどうか、それがはっきりするのはまだ少し先のようです。

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