駐在員が太鼓判!『味匠』の一日10食限定の海鮮丼
- 2020/12/6
- 日本料理
バンコクのBTSプルンチット界隈は、オフィスビルが多く立ち並んでおり、銀行や商社、広告代理店などハイソ系の企業が職場としている地帯だ。
この辺りのお勤めの方がこぞって言う、「ランチは『味匠(ミショウ)』の一日10食限定の海鮮丼を狙え!」という言葉を聞いて、はや数年。
場所がなかなか行きづらいところにあるのと、10食限定ということで聞き込みによると「11時45分にはいつもなくなっている」ということで、伺う機会を逸していた。
だがしかーし、この度うまいこと訪れる機会に恵まれ、念願の感染丼を食するチャンスが到来したのだ!
「見せてもらおうか、10食限定の海鮮丼のお味とやらを」
11時からオープンの「味匠」。
流石に11時10分の時点では、付近の企業戦士たちはまだまだ先鋒隊の影すら現れない時間帯。
まんまと一番槍を仕りました。
オーダーは迷わず「海鮮どーん!」(300バーツ税サ別)で。
単身で乗り込んだため、カウンター席に「アナイ」仕られたのだが、徒然なるままに座ってしまった席が、なんと板前大将の真ん前。
それなりの席数がある中、いきなり大将戦を挑んでしまう大物ぶりを発揮してしまった。
気まずい雰囲気を気取られないよう、男はだまって頑固一徹、海鮮丼がくるのを待ち続けました。
待っている間、11時20分ごろから付近にお勤めと思われる企業戦士の先鋒隊が、斥候を兼ねて続々とやって参りました。
しかし、そこは私に一日の長あり! 既に限定10食のうち、1食は既に頂いている。残りはたったの9食だぞ。私に勝てるかな?
そうこうしているうちに、大将が一心不乱に魂を込めて作り上げた「海鮮丼」がやって来た。
具材を観てみると…、おおーっ、大好物のハマチが乗っているではないかーっ。
ハマチを食べてみる。「うっウマい!」しかも肉厚。
「オヤジが熱中するわけだ」
とにかくネタがゴロゴロと入っている。マグロに、エビコに、サーモンに、玉子に…。
う~ん、どうやって食べるのが正解か全くわからなくなってきた。
次は何を口に入れたらいいんだ! 今の私には大将には勝てない、ララア私を導いてくれ!
そして迷いが生じた私は、先にご飯を食べつくしてしまうという、若さゆえの過ちを犯してしまっていた。
しかし、それほど具材の方が多いのだ。しかも、ほんのり醤油色に染まった具材は食べやすく工夫されている。
(ごはんが先に尽きて)「悲しいけどこれ、海鮮丼なのよね~」
最終決戦を前に、グワジンのようなエビフライがサラダという暗礁宙域で難儀していたため、救出に向かった。
ゴマドレッシングの暗礁宙域を平らげると、最後に現れたのが宇宙要塞「ア・バオア・クー」の形をした、茶わん蒸しだった。
「シャアだって分かっているはずだ。本当に倒すべき相手が誰かということを」
正しく最後の敵だった。味わい深い出汁玉子の中から出てくる「生き残り部隊」たち。
数年来に渡ってようやく実現した「味匠」の海鮮丼。
これが私にとっての一年戦争だったのだ。
そしてその向こうに見えたものは…。
「ごめんよ、まだ僕には帰れる場所があるんだ」
と心の中でつぶやきつつ、決戦の場を後にし仕事に戻る私であった。
『味匠(MISHO)』
営業時間:平日:11時~14時、17時30分~22時
土日:11時30分~14時、17時30分~22時場所:BTSプルンチット駅から徒歩約10分。Sindhorn Tower1階。
住所:130 Witthayu Rd, Lumphini, Pathum Wan District, Bangkok 10330
電話:02-253-9552
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