タイ=カンボジア停戦合意も、避難民「まだ信じられない」。募る不信感。
- 2025/7/29
- タイ東北部

7月28日、マレーシアで行われたタイ=カンボジア両国の国境紛争に関する首脳会談にて、以下の合意が成立しました。
・両国は28日深夜24時(=29日午前0時)から無条件で停戦
・翌29日午前7時には、両軍による会議を実施
・8月4日にはカンボジア主催でGBC(国境委員会)会議も予定
この交渉には、タイ側からプムタム首相代行(ぺトンタン首相が職務停止処分中のため)、カンボジア側からフン・マネット首相が参加しました。
また、マレーシアのアンワル首相(ASEAN議長)が、仲介役を務めました。
地元ブリーラムの住民たちの声
しかし避難民センターに滞在している多くの住民は、停戦の報に「家に帰れるかもしれない」と喜ぶ一方で、本当に安全かどうか不信感を拭えない様子です。
「正直、ニュースを聞いてもまだ半信半疑です。
前にアメリカのトランプ大統領と話した時も停戦するって言ってたのに、その数時間後には砲撃が激化しました。
だから今回も本当に信じていいのか分かりません。
もし帰れるとしても、不安50%くらい。避難センターから明確な指示が出るまでは動けません」
また別の避難民は、
「早く家に帰りたいです。1ライずつの唐辛子畑とトマト畑があって、収穫して借金を返したい。
でも正直まだ信用できません。カンボジアのフン・マネット首相や上院議長のフン・セン氏は、停戦してもまた裏切るんじゃないかと心配です。
いつまた砲撃されるかと考えると、素直に喜べません」
ブリーラム県など国境地帯では、農業が主な生計手段であり、避難生活の長期化は生活の破綻を意味するため、帰還への期待は大きい一方で、カンボジア指導部への不信感が根強く残っています。