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元デヴィッド・ベッカム氏所有のヴィラも摘発対象に! タイ・サムイ島の違法建築ヴィラに強制捜査。
- 2025/7/26
- 事件(タイローカル)

7月24日、タイ当局はスラータニー県サムイ島の高級住宅地に対して大規模な強制捜査を実施し、保護対象の急斜面に建設された複数のヴィラにおいて建築関連の違反行為が確認しました。
摘発対象には、かつて元イングランド代表サッカー選手デヴィッド・ベッカム氏が所有していたヴィラも含まれています。
この捜査は、「サムイモデル(Samui Model)」と呼ばれる違法建築および環境保護法違反の取り締まり計画の一環で行われたもので、カオレムヤイ地区に位置する不動産開発が主な対象となりました。
主な違反内容:
調査の結果、以下の法律違反が判明しています:
・ホテル事業法
・建築管理法
・環境保全促進法
・外国人事業法(ノミニーによる違法所有の可能性)
・脱税および未登録外国人労働者の雇用
関係機関には天然資源・環境省、森林保護局、入国管理警察、そして地元サムイ島の行政が参加しています。
対象となった2か所の現場
1つ目の現場(メーナム地区バーンタイ)では、タイ人、中国人、ロシア人が所有する6棟のヴィラを調査。
標高50〜140メートル、勾配35〜50%の斜面に建築されており、建築高さ制限(6メートル)を超過し、許可図面とも食い違いが判明しました。
2つ目の現場には、元ベッカム氏のヴィラ(現在はフランス人所有)を含む2棟があり、どちらも勾配50%を超える急斜面に建てられていました。
法令ではこのような地形において75%以上の自然地形を残すことが義務づけられており、これに違反しています。
今後の法的措置
すでに違反の証拠収集は完了し、刑事事件としてスラータニー県警に送致される予定となっています。
もしもこれらの違反に政府関係者の関与が判明した場合には、国家汚職防止委員会(NACC)に案件が送られ、法的措置が講じられるとのことです。
この摘発は、富裕層向けの外国人投資物件による違法開発がタイ国内の環境保護地域で深刻化している現状を受けた政府の対応強化策の一環でもあります。
氷山の一角でしかありませんが。