タイ工業相、チョンブリー県の中国系「違法リサイクル工場」3カ所を徹底調査。汚染有害物質流出。

タイのアカナート工業大臣は、チョンブリー県で環境違反が疑われる違法リサイクル工場3カ所に対し、包括的な調査を命じました。
これらの工場は、中国人資本の工場だと言われています。

違法工場に対する取り締まり

5月15日、アカナート大臣は、工業省の特別任務チームに、以下の工場に立ち入り調査を命じました。

①Jie Seng Plastic Co., Ltd.

所在地:チョンブリー県ムアン
事業内容:プラスチックペレット製造、廃プラの粉砕・リサイクル、ゴムシート加工、金属・紙の圧縮
問題点:営業許可は取得していたが、許可条件に違反、約300トン以上の不審な電子部品と思われる廃棄物を発見、金属粉砕機械などと共に押収

②Ting Xing (Thai–China) Metal Co., Ltd.

活動内容:プラスチック・金属廃棄物の処理、機械の設置
問題点:完全無許操業、250トン以上の有害廃棄物(電子機器や不明な残骸)を発見

環境への深刻な影響

捜査官によると、破砕されたプラスチックごみが工場敷地内の池付近に埋め立て用として使用されていたことも確認され、重金属による土壌・水源の汚染リスクが高まり、近隣住民への健康被害が懸念されています。

法的措置と今後の対応

チョンブリー県工業事務所は、両社に対し以下の3つの主要犯罪で警察に告発。

①無許可での工場運営(懲役最大2年、罰金20万バーツ、またはその両方)
②許可されていない工場活動(同上)
③有害物質の不法所持(同上)

両工場の有害廃棄物の合計が550トンを超えるため、捜査は特別捜査局(DSI)に引き継がれ、名義貸し株主や違法輸入ネットワークの追跡調査が行われます。

また、押収された物質のサンプルは、DIW傘下の東部地域産業汚染研究警戒センターに送られ、汚染の程度を分析中とのことです。

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