印パの越境攻撃激化で高まる緊張。核兵器保有国の軍事衝突に国際社会は沈静化を要請。

タイ国際航空が、インド/パキスタンにおける軍事衝突を受け、パキスタン行きの便を運休としたニュースを先にお伝えしました。
しかし、問題はそれだけで終わりません。
両国とも核保有国だからです。

パキスタン政府は、インドとの報復的な軍事衝突を受け、自国の核兵器を統括する最高機関「国家指令局(National Command Authority)」の緊急会合を招集しました。

この動きは、パキスタン軍が5月10日未明、インド北部のミサイル保管施設を含む複数の軍基地を攻撃したことに起因します。

インド側は「明白な敵対行為」と非難

インド軍はこれに対し、パキスタンが無人機(ドローン)や各種兵器を使用し西部国境付近で攻撃を仕掛けたとして「明白な敵対行為のエスカレーション」だと非難しています。
その上で「あらゆる敵の計画を阻止する」と強硬姿勢を示しました。

インド統治下のカシミール地方では、ジャムー警察が民間人5名の死亡を確認しています。

これを受け、米国をはじめとする国際社会が即時の停戦を呼びかけています。

パキスタン「先に攻撃を受けた」と主張

イスラマバード当局は、今回の反撃に先立ち、5月9日夜にインド軍がイスラマバード近郊を含む3つの空軍基地に対しミサイル攻撃を行ったと非難しています。
一方、パキスタンの防空システムは大半のミサイルを迎撃したとしています。

この情勢の緊迫化を受け、パキスタン首相は民間および軍の最高幹部から成る国家指令局を緊急に招集したと伝えられています。

核保有国同士の衝突、国際社会は強く懸念

各国は、カシミールをめぐる対立が続く中、核兵器を保有する両国間の武力衝突がエスカレートすることに強い懸念を示しています。
専門家らは、とくにカシミール地域での軍事衝突が、破滅的な結果をもたらす可能性もあると警告しています。

なお米国のマルコ・ルビオ国務長官は、パキスタン陸軍参謀長と電話会談を行い、両国の緊張緩和に向けた仲介支援を申し出たと報じられています。

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