タイ警察、パタヤで山口組元構成員を含むコールセンター詐欺組織を摘発。きっかけは日本大使館へのタレコミ。

12月18日、タイの入国管理局警察は日本の反社会勢力に関連したコールセンター詐欺グループを摘発したと発表しました。
この詐欺グループは、日本国内の高齢者を標的にしていました。

日本大使館の通報が発端

入国管理局は、バンコクでの記者会見で、調査のきっかけは日本大使館からの通報であったと説明しています。
通報によれば、このコールセンター詐欺グループは日本国民、特に高齢者を標的にしており、「医療保険の返金」を装った手口を用いていました。

犯行の手口は2段階に分かれて行われていたと言います。
第1段階:詐欺師が政府関係者を装い、「未払いの医療保険金がある」と被害者に接触。
未払い金は数百万円にのぼると伝えます。

・第2段階:被害者に最低でも50万円を口座に用意するよう指示し、その後、その資金を詐欺グループの口座に振り込むよう誘導しました。

この手口により、1日に数千万円の被害が出ていたとみられます。

入念な捜査の結果、警察はチョンブリー県パタヤの2つの高級プール付きヴィラに強制捜索を行いました。

・1軒目のヴィラ:42歳のタカユキと40歳のハジメが摘発。
警察は携帯電話、タブレット、パソコンなど、42点の証拠を押収。
タカユキは日本の「山口組」元構成員で、この詐欺グループは1日あたり約2,400万円の収益を得ていたと報告されています。

・2軒目のヴィラ:37歳のケンジロウ、34歳のタカヒロ、28歳のカツヒトを逮捕。
携帯電話やタブレット、被害者の情報が記載された書類など37点を押収しました。

容疑者の処遇

犯罪の重大性を鑑み、逮捕された5名全員のタイ滞在許可が取り消され、現在、入国管理局第3部で拘留し、法的手続きが進められています。

元メンバーからの内部情報提供

捜査の背景について、詐欺グループの元メンバーが日本大使館に内部情報を提供したことが明かされています。
この情報提供者は、グループが2024年9月29日にマレーシアからタイに拠点を移したことや、自国民を騙した罪悪感から告発に至った経緯を明かしていたと伝えられています。

捜査官たちは現在、不正資金の流れを追跡しており、一部はタイ国内の事業に流れている可能性があるとみています。

 

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