2023年タイの強姦事件、31,866件! 「膣内にビール瓶」売春婦らは客からの暴行にも告訴できず。

タイ公衆衛生省によりますと、2023年には31,866件の強姦事件が報告されています。
この数字には、報告できなかった人々や男性、トランスジェンダーを自認する人々に対する事件は含まれていません。

それでもバンコクのセックスワーカーたちは、暴行事件を警察に通報できないため、危険を感じていると言います。
自分たちの売春行為が、罰せられる可能性があるからです。

タイでは刑法によれば、16歳以上で「売春婦として生計を立てている」者は、7年から20年の懲役と14,000バーツから40,000バーツの罰金が科せられるとあります。

バンコクを拠点にオンラインのセックスコンテンツを制作するタナパットさんは、同僚の多くが仕事中に客から暴行を受けたと語ります。

「私の友人は顧客から殴られたりしました」
「顧客は、コンドームを外し中だしすることもあります」
「顧客から、膣内にビール瓶を入れられたこともあります」

しかし、売春婦は逮捕されるのを恐れて、誰も暴行を警察に通報していないと述べます。

「人々は私たちがセックスワーカーだから、何でもできると思っている」と感じると話します。

タナパットさんは、タイ政府は売春が非犯罪化されるべきであり、セックスワーカーは逮捕されずに、暴力を報告できる権利を持つべきだと主張しています。

労働保護法というものがあります。
職場で発生する問題から労働者を保護することを目的としています。

しかし、タイのセックスワーカーにおいて、この法律が適用されることはありません。
つまり、セックスワーカーが暴行を受けたり、働いている派遣会社と問題を抱えたりしても法律は保護しないわけです。

また搾取の問題もあります。

「私が以前働いていた店は、私から7万5000バーツを差し押さえました」
しかし、売春で稼いだお金だったので、逮捕されるのを恐れ警察に被害届を提出することはできなかったと言います。

売春防止及び抑制法は、公共の場所や売春宿での売春を禁止しています。

この法律は児童の搾取や虐待の防止に重点を置いているため、売春宿のオーナーなどセックスワーカーを監督する人々に対する罰則はより重くなります。

2023年にタイで売春を合法化する法案が提案されました。
しかし、まだ法律として成立していません。

この法案は18歳以上の個人が自発的に性産業に参入することを認めています。

多くの人がセックスワークに就くことを選ぶ理由の一つは、雇用機会の不足と低賃金であると言われています。
逆を言えば、性産業は簡単に(というと語弊があるが、免許やライセンスがなくてもととらえて頂きたい)短時間が高額なお金を手にすることができるからだとも言えるかもしれません。

それが合法化されたら、この国の人々はどうなってしまうのでしょう。
真面目に働こうと思っている人ですら、友達などから「もっと簡単に稼げるよ」と毎日吹き込まれたら、いずれその世界に入って行ってしまうかもしれません。
今、それの唯一の歯止めとなっているのが法律です。

ようするに顧客からの暴力をなくすため糾弾できるようにするというのが、最大の改善点なわけですから、もし性暴力や搾取を受けた場合、「売春」は別件扱いとして同一事件として問わないという法律を定めればよいだけではないでしょうか。

何でもかんでも権利として定めてしまっては、関係のない人まで巻き込む結果となることでしょう。

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