宗教が法律を超えた!「LGBTの象徴」レインボーの「スウォッチ」回収騒動に裁判所が違憲判決。

タイではもうすぐ結婚平等法案が施行されますが、お隣りマレーシアではそれどころではありません!

マレーシア裁判所は、スイスの時計メーカー「スウォッチ」から2023年に押収された「プライド」コレクションの虹色の時計172本を返還するようマレーシア政府に命じました。

2023年5月、マレーシア政府は、これらの時計が「LGBTの要素」を含むと主張し強制的に押収しました。
マレーシアはイスラム教徒が多数を占める国であり、同性間の恋愛は法律および宗教的に禁じられ、最大20年の懲役刑が科される可能性があります。

しかし裁判所は、押収時に裁判所の令状がなかったこと、またこれらの時計の販売を禁じる法的根拠がないことを理由に、政府の押収行為が違法であると判断しました。

マレーシア内務大臣は、法的チームが判決内容を慎重に検討し、控訴するかどうか決定すると述べています。
また、判決を尊重しないことは法廷侮辱に当たる可能性があると強調しました。

押収された時計は、昨年5月に全国のスウォッチ店舗から持ち去られましたが、その後8月まで販売禁止命令は出されませんでした。
このため、押収時点ではスウォッチが違法行為を行ったとは言えませんでした。

しかしながら、政府が時計(総額約1万4000ドル、約48万5000バーツ相当)を返却した後も、販売禁止措置は依然として解除されていません。

スウォッチは、これらの時計や虹色の旗が「人種や性別を問わず全人類の平等を象徴するものである」と主張し、押収が同社の評判を傷つけ、事業に悪影響を及ぼしたと主張しています。

また、押収品が公共の秩序や道徳を乱すものではなく、法律違反でもないと反論しています。

裁判所の命令に基づき、政府は14日以内に押収した時計をスウォッチ社に返還する義務があります。

タイは法律が機能していませんが、マレーシアは宗教が法律を超えてしまっていますね。
それでも、裁判所がきちんと独立した機関として機能しているのが、タイよりマシかな。

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