タイ自動車業界、2026年生産目標を150万台に。輸出も95万台でほぼ横ばい。EV3.0政策の影響とも。

タイ自動車工業会(TAIA)は、2026年の自動車生産目標を150万台に設定したと発表した。
これは2025年実績(約145万5,000台)から小幅ながら増加となる一方、輸出台数は95万台で前年並みと見込まれている。これは世界的な貿易環境の変動や海外市場での競争激化を背景に、慎重な見通しが示されたと言える。

TAIAのスワチャイ会長は、2026年の生産内訳として、国内販売向け55万台、輸出向け95万台を想定していると説明している。
国内需要については一定の回復が見込まれるものの、輸出については依然として不安要素が多いと指摘している。

特に、タイにとって主要市場の一つであるオーストラリア向けに中国車の輸出が増加している点を懸念材料として挙げたほか、EV 3.0政策の下で昨年後半から持ち越された電気自動車(EV)の輸出滞留が、輸出動向に影響を与えていると述べた。

また、同会長は選挙後の政権に対し、政策の継続性を強く要望。
老朽車を新車に買い替える下取り制度など、需要喚起策を含む既存政策の維持が、自動車産業の安定と市場活性化に不可欠だと強調している。

一方、タイ工業連盟(FTI)によると、2025年の自動車生産は145万5,569台で前年比0.91%減となったものの、目標値は上回ったという。
輸出向け生産は95万6,230台で全体の約66%を占めたが、前年からは5%以上減少している。

国内市場では、2025年12月の販売台数が7万5,121台と前年比39%増加し、約3年ぶりの高水準を記録。
しかし、ピックアップトラックの販売は低迷しており、高水準の家計債務を背景とした自動車ローンの厳格化や、国内経済の伸び悩みが影響しているとみられる。

TAIAは今後、国内需要の底上げと輸出競争力の維持を両立させる政策対応が、タイ自動車産業の持続的成長の鍵になると指摘している。

タイのピックアップトラック市場に陰り。2026年販売台数、約30年ぶりの低水準になる見通し。

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