タイ・エアアジアX、仙台直行便を含む新たな3路線を発表! CEO 観光回復への懸念も語る。
- 2025/9/18
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タイ・エアアジアXは、バンコク・ドンムアン空港から中央アジア、北東アジア、中東を対象とした3つの新しい国際路線を発表しました。
同社は従来の主要路線に依存しないネットワーク拡大を目指しています。
今回発表されたのは、カザフスタンのアルマトイ、日本の仙台、サウジアラビアのリヤドを結ぶ路線で、2025年12月から運航を開始し、いずれも週4便をエアバスA330型機で運航する予定です。
運賃は仙台行き4,990バーツ、アルマトイ行き6,690バーツ、リヤド行き7,190バーツからとなっています。
財務状況と見通し
今回の発表は、同社が厳しい業績に直面する中で行われました。
CEOのパットラ氏は発表式典で、2025年の売上高は2024年と同水準の約130億バーツとなり、純利益は7,500万バーツにとどまる見込みであると説明しています。
同社は2025年に延べ170万人の利用客を見込み、平均搭乗率は全路線で82%と予測しています。
ただし、第3四半期は「特に厳しかった」とパットラ氏は述べ、例年の閑散期に加え、日本での地震騒動への懸念が旅行需要を押し下げたと説明しています。
日本路線強化と観光回復の課題
仙台路線は同社にとって日本への直行便として7路線目となり、人気の高い日タイ間旅行市場での存在感をさらに高めています。
大鷹正人・駐タイ日本大使は、2024年には115万人のタイ人が日本を訪れ、105万人の日本人がタイを訪問したと語ります。
しかし、パットラ氏はタイ全体の観光回復に懸念を示し、2025年の外国人観光客数は昨年と同じ3,500万人程度にとどまる可能性があると警告しています。
また、政府の観光助成策について「現行の共同負担制度では不十分」と批判。
日本の地方自治体による国内旅行支援策を例に挙げ、「タイの安全性への信頼を回復し、ベトナムのような国と競争できる新たな人工観光地を創出すべきだ」と訴えました。
実際、外国人観光客の上位はマレーシア、インド、中国であるが、新形コロナの水準にはまだ達していません。
さらに、従来タイを訪れていた旅行者の一部は、新規開発が進むベトナムに流れているといわれています。
またパットラ氏は、バーツ高がタイ人の海外旅行需要、特に日本行き需要を押し上げ、訪日路線の収益を補う一因になると期待を示しています。