タイ第32代首相アヌティン氏を支える女性。コーヒーショップ経営者からファーストレディへ

9月5日、タイ第32代首相に選出されたアヌティン・チャンウィラクーン氏ですが、そのファーストレディに注目が集まっている。

その女性はタナノン・ニラミット(旧名スパナン・ニラシット)、通称ジャジャー。
39歳で、アヌティン氏(58歳)のパートナーだ。
アヌティン氏は過去に2度の離婚を経験しており、二人の愛の物語は、彼がラノーン県の「ジャジャーコーヒー」の常連客となったことから始まったと言われている。
交際から2年後、彼は彼女を家族に紹介した。

公の場へのデビュー

二人が初めて公式の場に登場したのは2022年5月4日。
戴冠記念日の国王祝賀式典において、アヌティン氏が彼女をサンティマイトリー館(首相府)に伴った。
この出来事で、二人は政治界でも公認のカップルとして認識されるようになった。

家族背景と教育

ジャジャーは中華系タイ人家庭の出身で、4人姉妹の一人。
家族はラノーン県で「ジンヘン自動車部品」「ジンヘン自動車ガラス」といった事業を営んでおり、父親はすでに他界し現在は親族が引き継いでいる。

初等教育はシーアルノータイ学校で受け、中等前期は県内有名校のピチャイラッタナカーン校へ。
高校はバンコクの名門トリアム・ウドム・スクサー校に進学。
その後、タマサート大学で学び、伝統のチュラロンコーン大学対タマサート大学フットボール大会でマーチングバンドの指揮者(ドラムメジャー)を務め注目を集めた。

コーヒーショップ経営者からファーストレディへ

ジャジャーは、ラノーン県バンリン地区のペッカセム通りで「ジャジャーコーヒー」を経営。
この店は県内有数の人気スポットとなり、彼女はSNSで料理やコーヒー、ケーキの写真を頻繁に発信している。

二人に子どもはいないが、アヌティン氏には最初の妻サノンヌット・ワッタナワランクンとの間に息子と娘がいる。
首相就任前、彼は冗談交じりに「恐妻家夫協会の会長」と名乗っていたこともある。

現在、彼女はプムジャイタイ党本部でも「ジャリスター」というカフェを経営しており、ケーキも販売。
皮肉なことに、対極的な政策を掲げる「オレンジ党」がアヌティン氏を首相に選出した日、記者から「オレンジケーキを売り始めるのか」と冷やかされた。
彼女は「もうオレンジケーキは売っていて、最近は売り上げも伸びている」と答えた。

恋の始まり

ジャジャーは、当初は政治に関心も知識もなかったと振り返る。
公衆衛生相だったアヌティン氏がラノーンを訪問した際、彼女は空港への迎えを任され、それが最初の出会いだった。
その後、彼の一行が彼女のカフェに立ち寄ったとき、彼女は「父に似ている」と思ったという。

最初は特別な感情はなかったが、彼が頻繁に店を訪れるようになり、母親の体調を気遣う姿に心を打たれた。
付き合う中で、彼が家族をとても大切にする人物であることを知ったという。
今でもどんなに忙しくても父親と夕食を共にし、子どもや孫たちとの家族団らんを大事にしている。

政治家の素顔

「彼はニュースで見る通り、温かく、シンプルで、気取らず、ユーモアもあります。細かいところに気を配り、周囲を尊重する人です。努力する人を特に応援します。仕事では厳しい面もありますが、一緒にいると冗談を言い合い、いつも笑いが絶えません」と彼女は語る。

ワークライフバランス

さらに、彼女は「最も大切なのは、公私をしっかり分けること」と評価する。
首相は仕事のストレスを家庭に持ち込まず、帰宅すれば真の休息の場とし、仕事の苛立ちを家庭に持ち込むことはないという。

なかなかきれいなファーストレディですね。
アヌティン氏も、その辺にいる人だったら、おもしろいおっちゃん!ってなるんですが、イデオロギーがねえ。

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