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- タイ王太后陛下、先見の明。貧困の山岳地帯に「キャビア産業」。国産ブランドが世界に並ぶ高級食材に。
タイ王太后陛下、先見の明。貧困の山岳地帯に「キャビア産業」。国産ブランドが世界に並ぶ高級食材に。
- 2025/11/1
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かつてキャビアはタイにとって高価な輸入品だったが、シリキット王太后陛下のご構想により、タイ北部チェンマイ県でチョウザメの養殖とキャビア生産が実現した。
これにより、貧しい山岳民に新たな収入源と持続可能な職業が生まれた。
この事業は「バーンレック・ナイパーヤイ(大森林の中の小さな家)」王室プロジェクトの一環として、ロシアの協力のもと進められた。
2016年、タイで初の国産キャビアが誕生し、「シンラパチープ・キャビア」(ศิลปาชีพ) として全国的に知られるようになった。
2022年のAPEC首脳晩餐会にも採用され、国際的評価を受けている。
王太后陛下は、地方視察の際に必ず「魚はいるか」と尋ねられるなど、住民の栄養と生活の質を深く案じられていた。
その思いが森林再生と農業支援につながり、冷水魚の養殖へと発展した。

チョウザメ養殖の挑戦は困難を極めたが、2007年のロシア協力以降、8年かけて成功を収めた。
初のキャビアを試食された陛下は「輸入品と同じ味です」とお言葉を述べられたという。
「シンラパチープ・キャビア」は非加熱製法で風味と栄養を保ち、東南アジア初の本格的キャビアとして高い評価を受けている。
まさに、王太后陛下の遠大なビジョンが生んだ「熱帯の奇跡」なのである。









































