藤井風さんも愛用?! 「象柄パンツ物語」旅行者の必需品からソフトパワーへ

タイの「象柄パンツ」は、象のプリントが施されたゆったりとしたカラフルなズボンで、タイの市場では定番となり、世界的なファッション現象にもなっています。
快適さと文化的な魅力から愛されるこれらのズボンは、もはや単なる旅行用の衣服ではなく、タイの創造性とソフトパワーの象徴となっています。

ルーツはハーレムパンツ?

一見すると象柄パンツは、中東や南アジアのハーレムパンツに似ていると言われています。
どちらも、ウエストはゴムで伸縮性があり、ゆったりとした布地と広めの脚部が特徴です。

しかし、象柄パンツをタイ独自のものにしているのは、一目で分かる象のデザインです。
ネイビー、黒、赤などの色があり、男女兼用で、ヨガや旅行、またはタイの熱帯の暑さをしのぐのに最適です。

タイの象柄パンツのアイコントレンドの背景

軽量のコットンやレーヨンで作られており、通気性が良く、持ち運びも簡単です。
ただし、非常にデリケートな素材でもあります。

象柄パンツが旅行者に人気となった理由のひとつは実用性です。
バンコクのワットプラケーオなどの主要なタイの寺院では、ショートパンツは禁止されています。

象柄パンツは、足をきちんと覆いながら、蒸し暑い気候でも涼しく過ごせる手頃な解決策を提供します。
カオサン通りからチェンマイのナイトバザールまで、市場では100〜199バーツで販売されており、旅行者向けのお土産としても人気です。

K-POPとセレブの後押しも

このトレンドは国際的な注目がなければ、ローカルな風変わりな流行にとどまっていたかもしれません。
ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアからの観光客がこのスタイルを広めましたが、象柄パンツを再びファッショナブルにしたのはアジアのファンたちでした。

2022年、世界的なK-POPスターのジャクソン・ワンがコンサート後にバンコク空港で着用しているのが目撃されました。
その後、NCT/WayVのテンやGOT7のマーク・トゥアンなどのアイドルたちも続き、象柄パンツは単なる観光客の制服ではなく、タイスタイルの象徴として確立されました。

チェンマイ工場とグローバル市場

裏側では、チェンマイの工場で1日2,000本以上を生産し、アジアやヨーロッパに輸出しています。
このズボンの人気は、2013年に「The Elephant Pants」ブランドを設立したナサン・コールマンとジェームズ・ブルックスにも注目されました。
彼らはタイの生産者と提携し、利益の10%を野生動物保護に寄付することを約束しました。
2年以内に売上は700万ドルに達し、その後中国の投資家に売却されたという歴史があります。

地元のユニークな派生デザイン

象柄パンツの成功は、地域文化を祝う遊び心あふれるローカル派生商品を生み出しました。
SNSでは、サバの模様を使った「メークロン サバパンツ」や、コラートの猫のデザインも現れました。

これらの地域限定バリエーションは、文化を称えるだけでなく、新たなビジネスチャンスも生み出しています。

藤井風さんもはいてましたね!

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