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タイのHIV感染者急増への防波堤となるか?!『Stand by You』プロジェクトで早期発見、意識向上を。
- 2025/9/21
- 疾病(Covid-19等)

HIV感染例がタイの若者を中心に増加中であることは、先日お伝えしました。
シリラート病院のクンカンヤー教授が創設した「Stand by You」プロジェクトは、LINE公式アカウントを通じて無料のリスク評価、カウンセリング、自己検査キット、性感染症に関する教育情報を提供しています。
この取り組みは2025年から国民皆保険制度に、HIVカウンセリングが正式に組み込まれました。
2022年の開始以来、LINE上で50万人以上にリーチし、全国で16万人がサービスを利用。
3万人以上がカウンセリングや検査キットを受け取り、検査者の2.8%が陽性でした。
教授は「HIV検査は最初の一歩。陰性なら自己防衛を続け、陽性ならすぐ治療に入れる」と主張しています。
特に若者層における早期診断の重要性を指摘し、過去1年で2万件以上のキットが配布されたと説明しています。
また、検査キット100個の配布で約10件の感染を予防できるとし、国家目標達成には年間10万個の持続的提供が必要だと述べています。
対策を怠れば、タイでは毎年8,000件の新規感染が発生し、50年で40万人のHIV感染者と共に生きることになり、年間200億バーツ規模の財政負担増につながるだろうと警告しています。
課題としては、HIV検査を日常的健康チェックとして普及させること、若年層のリスク認識向上、安全な性行動の定着、そしてスティグマ(偏見)の解消が挙げられています。
教授は「若者の感染増加は無知ではなく油断。コンドームをより身近にし、意識を高める必要がある」と訴えています。
私は、油断ではなく怠慢だと思います。