ラスボスは中国人! FBS装置を用い、アソーク~エカマイ間などで偽SMSをばら撒いていた韓国人を逮捕!

この犯罪にかける情熱を、もっと他に向けられないものでしょうか。

8月20日13時ごろ、タイ警察サイバー犯罪捜査局(CCIB)は記者会見を開き、偽SMSをバンコク市内で送信していた韓国人の男を逮捕したと発表しました。
男は「コールセンター詐欺」グループの一員と伝えられています。

警察は、携帯電話会社AISの技術者と協力し調査を進めた結果、偽リンク付きSMSをばらまいている車両を突き止めました。車はエカマイ交差点からペッブリー通りを通過し、アソーク–ディンデーン通りや戦勝記念塔方面へ走行していました。
追跡の結果、アソーク–ディンデーン通り沿いで、逮捕となりました。

運転していたのは韓国籍の ドヒョン・キム(35歳)
車内からは「偽基地局(False Base Station, FBS)」と呼ばれる通信機器が稼働中の状態で発見されました。
この装置は特定エリア内の携帯電話を捕捉し、偽の信号を送信することができる代物です。
その他、電源供給装置、信号中継機、携帯電話3台も押収しています。

警察の調べで、キム容疑者の携帯電話から中国人の雇用主とTelegramでやりとりしていた形跡が確認されました。
本人も犯行を認めており、バンコク市内の人通りの多いエリアを指定され、30分ごとに報告しながら車で走行しSMSを送っていたといいます。
8月17日~19日の間に3回実行し、日当10万ウォン(約2,339バーツ)を受け取っていたほか、初回は週払いで550米ドル(約17,869バーツ)が支払われたと供述しています。

警察は、今回のような行為は組織犯罪であり、秘密結社や詐欺、国際犯罪組織への関与など複数の罪に問われる可能性があると説明しています。
FBSはタイ国内で販売されておらず、輸入や所持が確認されれば関税法違反にも問われると警告しています。

警察は「過去3週間で同様のSMS詐欺を行った容疑者をすでに3人逮捕している」と述べています。
最近はタイ人がカンボジアへ渡航しづらくなり、コールセンター詐欺グループは人材や口座提供者を集めにくくなったため、再びSMS詐欺が流行していると言います。

また、FBSを使うと送信者名(Sender Name)を本物そっくりに偽装でき、被害者の携帯の本来の通信を遮断した上で偽メッセージを送ることができます。
その際、5Gが急に3G以下に落ちるなど通信品質が不自然に低下する特徴があるといいます。

「銀行や商業施設がリンクを送って個人情報を要求することは決してない。怪しいSMSを受け取った場合は、AOCホットライン1441、または緊急通報191に通報してほしい」と警察は呼び掛けています。

 

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