タイ警察、デートレイプドラッグ横流し事件。370人の死者の名を利用し不正取得、麻薬売人へ。

違法な鎮静薬(デートレイプドラッグ)の流通に関与したとして逮捕された女性警察大佐が、2022年から継続的に薬を販売していたことが明らかになりました。
これらの薬は薬局を経由し、最終的には麻薬密売人の手に渡っていたとされています。

逮捕されたのは、警察病院に勤務するアンチュリー大佐(通称「Dr. エアー」)で、バンコク・ラチャダムリ地区のコンドミニアムにて、鎮静薬の違法流通の容疑で拘束されました。

公衆衛生副大臣補佐は11日の記者会見で、食品医薬品局(FDA)が2024年中頃に薬品の不自然な調達に気付き、2022年まで遡って調査を行ったことを明らかにしました。

■ 数年にわたる薬の流通と金額

2022年:約100万バーツ相当の鎮静薬を注文
2023年:約400万バーツに増加
2024年:計約1,100万バーツに急増
2025年:薬を注文するクリニック数は12か所に拡大し、さらに約700万〜800万バーツの薬が流通

この異常な増加を受けて、FDAは麻薬取締局(NSB)に通報しました。
調査の結果、17万錠にのぼる鎮静薬が押収され、薬局を通じて密売人に渡っていたことが判明しました。

麻薬取締局は現在、捜査範囲の全国的拡大を検討中で、近くさらなる強制捜査が実施される見込みです。

また、死亡者の名前を使用して不正に薬を取得する手口も明らかになっており、関与した死亡者の数は370名にのぼるとタナクリット氏は述べています。
警察が容疑者を事情聴取した後、公衆衛生省とFDAは法的措置に必要な証拠を収集する予定です。

なお、「Dr. エアー」の事件は、元受刑者のタクシン・チナワット氏の治療に関わった3人の医師に対する医師会の懲戒処分見直しとは無関係であるとされています。

タイは選挙の時も死者が蘇って投票したりと、不思議なことが起きますね。

 

関連記事

最新記事

月間人気記事TOP10

ページ上部へ戻る