バンコク都「油脂詰まり対策作戦」で飲食店を査察。洪水防止対策の一環。でも排水垂れ流しの屋台は?
- 2025/6/9
- バンコクとその近郊

バンコク都庁(BMA)は、「油脂詰まり対策作戦」の一環として、飲食店に対する徹底的な点検を実施するとともに、家庭にもDIY型のグリーストラップ(油脂分離装置)の導入を促し、排水効率の向上を図っています。
バンコク都では現在、都庁職員がバンコク市内の飲食店を巡回し、グリーストラップの現地検査を行っていると発表しました。
これは排水システム内の油脂による詰まりを解消するためのものです。
この取り組みは、「2022年 食品・飲料事業に関するバンコク条例(BE 2565)」に基づいた積極的な対策の一環です。
この条例では、すべての食品取扱業者(レストラン、カフェ、フードコート、社員食堂など)は、排水を流す前に油脂を分離することが義務付けられています。これは、グリーストラップや油脂分離ピット、その他有効な処理方法を使用して行う必要があります。
排水は国家環境基準を満たす必要があり、違反した場合は、最大5万バーツの罰金または6か月以下の懲役、またはその両方が科される可能性があります。
排水効率向上へ向け、BMAが油脂詰まりを取り締まり
都は、2025年3月から5月までの間に、15,975の施設が点検されたと報告しています。
そのうち、97.38%が基準を満たしていましたが、2.62%はグリーストラップが未設置または不具合がありました。
この結果、ディンデーン区では基準を満たさなかった46の事業所に営業停止命令が下され、他の371事業所は不備を是正しました。
家庭にもDIYグリーストラップを推奨
都は商業施設にとどまらず、一般家庭に対しても、簡単に手に入る材料を使ったDIY型グリーストラップの導入を推奨しています。
この取り組みは、家庭から排水路に油脂が流れ込むのを防ぎ、水の流れをスムーズにし、洪水リスクを軽減することを目的としています。
都の報道官は次のように語っています。
「事業者、飲食店、そして家庭が一体となってグリーストラップの維持管理を行えば、どれだけ雨が降っても効率よく水が流れ、長時間の浸水を防ぐことができます。」
「みんなで協力して、バンコクを水害のない街にしていきましょう。」
営業許可のある飲食店はもちろんですが、圧倒的に数の多い屋台事業者を取り締まらなければ、何の効果も上がりません。
全て油脂を含むすべての排水をそのまま排水口に垂れ流す、屋台事業者が取り締まられたという話を聞いたことがありません。
注意や推奨、呼びかけでは、この国の誰一人として耳を傾ける人はいません。