タイ医療コミュニティ、タクシンの姑息な「最後の悪あがき」を解説。「浅い戦略」と一蹴。

6月6日、公衆衛生省のキッティコン大臣秘書が、医師評議会メンバーと医療従事者に関する倫理調査を要請する極秘文書を、サイバー犯罪取締センターへ送付しました。
これは、元受刑者のタクシン・チナワットの警察病院14階のVIPルームでの治療に関連して、医師評議会のLINEチャットが流出した件に関するものでした。
調査対象者は外部関係者・評議会メンバー・職員含む5名とされています。

これに対して、医師コミュニティ「ประชาคมแพทย์」が強く反発
Facebookページにて、「チャット流出・訴訟誘発・中傷報道 ― これは“最後のあがき”だ」と題する投稿を行い、以下のように「5段階の揺さぶり戦術」を詳細に分析し、批判しています。

5段階の「揺さぶり戦術」

■Step 1:倫理を揺さぶる発言で火種を投下

5月27日、弁護士が「一部の医師評議会メンバーに倫理がない」とメディアに語り、政治色を持つ発言(例:「ホイッスルを忘れた人もいる」)で職業倫理と政治を意図的に混同させました。

その日のうちにタクシン自身も「LINEグループで暴言が飛び交った」と語り、メンバーが「Yes」スタンプで同意したことまで公開。
曖昧な印象操作で、評議会の信頼を損なおうとする意図が見え隠れしました。

■Step 2:個人攻撃でプレッシャーを強化

翌日、タクシン氏はさらに「誰が暴言を送ったか知っている」と発言。
「名前を公表してもいいのか?」とメディアを通して脅迫し、当該人物に対して心理的圧力を与える戦術を取りました。

■Step 3:法的措置に持ち込む

続いて、別の弁護士が「一部メンバーが中立ではない」として公衆衛生省に正式に苦情を提出。
証拠としてLINEチャットを提示し、問題視された時期が「評議会の採決直前」であったと指摘。
「利益相反」による投票権剥奪を狙っています。

■Step 4:名前を暴露し、AIで偽造工作か

この段階で、告発された評議会メンバーの名前がメディアに「リーク」される可能性が高まりました。
さらに、専門医らはチャット内容について「感情的すぎる文体」「意図的な誤字」「不自然な言い回し」があると指摘し、AIによる偽造の疑いまで浮上しました。

このような中で「名誉毀損で訴えさせよう」と仕向けるのは、相手を「中立性を欠く者」に見せかける狙いだとされています。

■Step 5:何をしても攻撃側が得をする

最終的に、評議会メンバーが反論しようが沈黙しようが、いずれの行動も「中立性の欠如」として印象操作に利用します。
採決が行われれば「不適切な人物が投票に関与した」として無効を訴え、採決を遅らせればそのまま戦術的勝利となります。

総評

この記事は、元首相による医師評議会への「政治的干渉」と見える一連の動きを「最後の悪あがき」として痛烈に批判しています。
根拠ある医療的見解に対抗できないために、「人物攻撃」「世論操作」「倫理問題の印象付け」によって組織の信用を落とそうとしていると断言しています。

幸い、評議会のメンバーは冷静で見識ある人々であり、「このような浅い戦略には乗らないだろう」と記事は締めくくっています。

あの会見は誰が見ても、そう感じましたね。
手段が姑息過ぎたので、敢えて取り扱いませんでしたが。

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