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バンコクで中国人指名手配犯を逮捕。トンローの高級コンドに潜伏。ゴールデントライアングルから不法入国。
- 2025/6/2
- 事件(タイローカル)

タイ入国管理警察は、詐欺容疑で手配されていた中国籍の男をバンコク市内で逮捕しました。
通報により、トンロー地区の高級コンドミニアムで不審な行動を取っていた2人の中国人の存在が明らかになり、捜査が開始されました。
内偵調査が逮捕につながる
5月初旬、入国管理局第1課の職員は、市民から「2人の中国人が不法入国または不法滞在しているようだ」との情報を受け取りました。
彼らは、バンコク中心部に潜伏していたとみられます。
5月28日午後3時30分頃、警察はトンロー近辺の高級コンドに対象者が住んでいるという情報を下に捜査を開始しました。
警察はコンド前で張り込みを行い、2人の男が外出を避けてデリバリーのみを受け取る様子を確認しました。
午後5時頃、2人がロビーに現れた際、警察は身分を明かし、身分証明書またはパスポートの提示を求めました。
一人はオーバーステイ、もう一人は指名手配犯
30歳のシャオ容疑者は有効なパスポートを提示しましたが、タイでの滞在許可期間を約2ヶ月超過しており、「オーバーステイ」の罪で逮捕されました。
一方、29歳のリウ容疑者(中国籍)はパスポートを提示できず、指紋照合の結果、タイ入国の記録が確認できませんでした。そのため、「不法入国・不法滞在」の罪に問われています。
国際協力で詐欺事件が判明
逮捕後、リウ容疑者(仮名)は入国管理局の捜査課に連行されましたが、明らかに動揺し、「パスポートを紛失した」と繰り返し主張し、供述も一貫性に欠けていました。
これにより疑念を抱いた警察は、国際的な捜査機関と連携し、リウ容疑者が2023年中国で詐欺事件により指名手配されていた「ダ・リウ」容疑者であることが確認されました。
彼は中国の有名酒造会社と事業提携していると偽って複数の被害者から資金を集め、約250万元(約1,200万バーツ)の損害を与えたとされています。
リウ容疑者は、詐欺事件後、中国貴州省の自宅から車で雲南省に移動し、そこからゴールデントライアングルを経由してラオス、そしてタイに不法入国したとされています。
生体認証と市民の協力が重要
今回捜査の決め手となった「生体認証システム」。
これは警察にとって不可欠なツールであり、市民からの通報と併せて、国際的な逃亡犯の逮捕に繋がりました。
警察はまた、住宅所有者や管理人、ホテル経営者に対し、外国人の滞在を入国管理局に報告する法的義務があることを改めて強調しました。
違法行為が疑われる場合には、24時間対応の入国管理局ホットライン(1178)への通報を呼びかけています。