15か月間逃亡の末…。バンコクで中国人犯罪組織の主犯格を逮捕。一味はカンボジア議員暗殺にも関与。

バンコク・ホイクワーン地区で違法ナイトクラブを経営し、大規模な人身売買組織を主導していたとされる中国籍の男、マー・ウーフェン容疑者(41歳)が、15か月間の逃亡の末、5月28日午後9時ごろ、ディンデーン地区のラチャダーピセーク・ソイ7で逮捕されました。

「アー・マー」とも呼ばれるマー容疑者は、2024年2月16日、ターク県メーソート地方裁判所から、違法移民に逃亡を手助けした容疑で逮捕状が発行されていました。

2022年の事件

2022年3月3日、タイ人タクシー運転手のエカラク・ペーノーイ(41歳)が、中国人3名をミャンマー国境へ移送しようとしたところを、ターク県メーソート郡内で入国管理局により逮捕されました。

その捜査の過程で、複数の関係者による組織的な密入国ネットワークの存在が浮かび上がりました。
エカラクを雇ったのは「ピッティパット」と名乗る人物で、他にもラオ・シンやウィーラユットといった容疑者が関与していました。
マー容疑者は、運転資金の出所であり、移送費や宿泊費などをラオ・シンに送金していました。

違法ナイトクラブとの関連

バンコク警察は2024年、マー容疑者がディンデン地区プラチャラットバンペン・ソイ4にある違法エンターテインメント施設の共同経営者であるとの情報を得ました。
2024年11月5日の強制捜査では、観光客や従業員を含む約31人と、違法薬物が押収されましたが、当時マー容疑者はその場にいませんでした。

その後も監視を続け、今回の逮捕に至ったということです。

中国での詐欺事件との関係

中国警察との協力により、マー容疑者は武漢市で約10億バーツ規模のコールセンター詐欺にも関与していたことが判明しています。
人身売買だけでなく、大規模詐欺事件でも重要な逃亡者とみなされています。

カンボジア元議員の暗殺事件とのつながり

さらにマー容疑者は、元海軍軍人で後にタクシー運転手となったエカラクと親密な関係にあり、このエカラクは2024年1月7日、カンボジアの元野党議員リム・キムヤ氏のバンコクでの暗殺事件の容疑者とされています。

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