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- 過去には日本人駐在員も死亡。タイ、魔の国道304号線。11年間で60人以上が犠牲に。
過去には日本人駐在員も死亡。タイ、魔の国道304号線。11年間で60人以上が犠牲に。
- 2025/4/22
- 事故・火災(タイローカル)

私が個人的に聞き及んでいるのは、ここで日本人駐在員も亡くなっています。
2014年から2025年の間に、タイ東部のプラチンブリー県およびチャチュンサオ県を通る国道304号線において、18件の交通事故により60人以上が命を落としています。
過去11年間にこの地域では多数の重大事故が発生しており、多くの死傷者が出ています。
これらの事故は、道路の安全性への対応が急務であることを浮き彫りにしています。
天候や運転者の行動に加え、この道路は山間部にあり、急カーブが点在しているため、事故のリスクが高まっています。
特に危険とされるのは「カオサンプートーン」区間で、長くて急な下り坂が続きます。
この勾配の強い道では、スピードの出し過ぎやブレーキの不具合により、車両が制御を失いやすくなると言われています。
プラチンブリー国道事務所は、事故防止のために以下の対策を講じています:
・低速ギア使用を促す警告標識の設置
・減速のためのスピードバンプ
・道路線形の改善
・脱輪・逸脱防止のためのガードレールの設置
もともと2車線だったこの道路は、交通量の増加に対応するため6車線に拡張されました。
山沿いには緊急待避所が設けられ、危険箇所では制限速度が60km/hに設定されています。

写真はイメージです
主な事故の統計(国道304号線)
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2014年2月28日:ナコンラチャシーマー県の学校関係者を乗せた2階建てバスがブレーキ故障を起こし、18輪トラックに衝突。14人死亡、37人負傷。
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2014年8月2日:8輪トレーラーがブレーキ故障で5台の車両に突っ込み、4人死亡、15人負傷。
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2016年3月28日:18輪トラックがブレーキ故障で8台の車と衝突。9人負傷。
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2017年1月8日:ピックアップトラックが中央分離帯に乗り上げ対向車線に突入、車両と衝突し1人負傷。同じ場所で別の事故も発生。
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2017年2月3日:キャッサバ粉を運ぶ22輪トラックがブレーキ故障で10台と衝突、炎上。死傷者多数。
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2017年3月9日:学生を乗せたエアコン付きバスが崖から転落。6人死亡、44人負傷。
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2017年5月20日:自動車が木に衝突し炎上。5人死亡。
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2017年10月2日:ピックアップトラックが木に激突。3人死亡。
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2020年4月6日:22輪トラックがピックアップトラックと衝突、炎上。死傷者多数。
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2020年9月22日:村の保健ボランティアを乗せたバスがブレーキ故障でトラックなどと衝突。15人負傷。
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2020年10月21日:22輪トレーラーがブレーキ故障でコンクリート壁に衝突。1人死亡、1人負傷。
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2021年5月15日:砂糖運搬トラックが転倒。1人死亡、1人負傷。
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2023年1月5日:2台のトレーラーが衝突・炎上。1人重傷。
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2023年2月25日:22輪トレーラーとピックアップが衝突し炎上。1人死亡、3人重傷。
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2024年2月7日:ゴム輸送トラックが対向車線に突っ込み衝突。運転手死亡、2人負傷。
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2024年3月29日:教師を乗せたバスがトレーラーと衝突。13人負傷。
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2025年2月26日:視察団を乗せた観光バスが転倒。18人死亡、31人負傷。
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2025年4月21日:2階建てバスが2台の大型トラックと衝突。7人死亡、40人以上負傷。
このように、国道304号線は長年にわたり重大な事故が頻発しており、安全対策のさらなる強化が求められています。