三菱自動車「自主退職プログラム」開始。過去最大 40か月分の補償額を提示。400人が応募とも。
- 2025/2/26
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報道によりますと、三菱自動車(タイランド)社は2025年1月16日より「自主退職プログラム(VER)」を実施していると伝えています。
これは、本社オフィススタッフおよび製造部門の従業員を対象に、キャリアチェンジを希望する従業員に対し、資金支援を提供する目的で行われていると伝えられています。
応募状況と選考プロセス
このプログラムの応募期間は2025年2月14日までで、2月21日に選考結果が各従業員の上司を通じて通知されました。
非公式の情報では、すでに400人が応募しているといわれています。
なお、同社の正規従業員は、約5,200人にのぼります。
伝えられるところによりますと、三菱自動車は、経済的課題への対応および企業改革を通じた業務効率の向上、財務の健全化、持続可能な成長のための基盤強化を目的として本プログラムを実施しました。
これにより、人員の最適化を図るとともに、従業員に新たなキャリアの選択肢を提供することも目指しています。
対象者と補償内容
対象者:30歳以上で、勤続年数が1年以上の正社員
※2025年12月に定年退職予定の従業員は対象外
補償額(年齢・勤続年数に応じて支給)
30~34歳:勤続1~2年は8か月分、25年以上は30か月分
35~39歳:勤続1~2年は10か月分、25年以上は32か月分
40~44歳:勤続1~2年は12か月分、25年以上は34か月分
45~49歳:勤続1~2年は15か月分、25年以上は37か月分
50~54歳:勤続1~2年は18か月分、25年以上は40か月分
この補償額は、過去に同社が実施した自主退職プログラムの中で最も高額であり、法定基準を大きく上回る内容となっています。
追加の福利厚生
プログラム参加者には以下の追加特典が提供されます。
・退職金制度:従業員の積立金および会社負担分の全額受領または継続運用が可能
・未使用の有給休暇の現金補償:2025年4月に支給予定
・職業訓練支援:無料での新たなキャリア育成支援プログラム
・社割での自動車購入権および販売紹介ボーナス(最大5年間適用)
企業側の見解と業界の動向
このプログラムは完全に自主的なものであり、従業員に対して強制は一切していないと同社は強調しています。
企業構造の最適化と従業員のキャリア支援を両立させる方針だと主張しています。
また、今回の決定は業務や顧客対応に影響を及ぼさず、三菱ブランドの品質維持と顧客満足を最優先に考えているとも述べている。
なお、2020年5月13日にも三菱は新型コロナウイルスの影響を受けた自主退職プログラムを実施したが、その際の最大補償額は35か月分でした。
今回はさらに手厚い、最高40か月分の補償を提供しています。
三菱に限らず、タイ国内の他の自動車メーカーも、業界全体の低迷や中国メーカーの市場参入に対応するため、コスト削減と組織再編を進めており、今後も同様の動きが続くと予測されています。