広島で死亡したタイ人実習生、県警が検死結果発表。メディアのチカラか? タイ政府が調査と支援に本腰。

今、日本で発生したタイ人関連の事件の一つに、動きがあった模様です。

タイメディアの報道によりますと、タイ政府が、日本の広島で死亡が確認されたタイ人職業訓練生の遺体を本国へ送還するための調整を進めているとのことです。

この事件は、亡くなったグロンナパット・プロムスンさん(กรณพัฒน์ พรมสุ่ง、通称:ナットさん)の叔母であるナンナパット・タンミンさんが、日本のタイ政府関係者との連絡が取れないとして、メディアを通じてペトンタン首相に直接支援を訴えたことで、多くの人から関心を集めた事件へと発展していました。

この訴えにより、複数の政府機関が即座に対応に乗り出しました。

この事態を受け、外務大臣は在東京タイ大使館に調査を指示し、労働省も独自に調査を開始しました。

ピパット労働大臣は、広島で2年以上の研修を受けていたルーイ職業技術カレッジの学生、ナットさん(24歳)の家族に深い哀悼の意を表しました。
大臣は労働省事務次官に対し、遺族の補償手続きを支援し、遺体の帰国調整を進めるよう指示しました。

事件の経緯

ナットさんの叔母ナンナパットさんは、1月28日にルーイ県知事と会談し、タイおよび日本当局との調整を要請しました。

ナットさんは2024年12月22日、広島のレストランで9人の友人と会合後に行方不明となっていました。
グループが宿泊先へ戻る準備をしていた午前5時頃、彼がいなくなっていたことに気づいたとされています。

初期調査では、彼のパスポートと銀行関連書類が部屋に残されており、12月下旬の最後の給与振込以降、銀行口座には一切の動きがなかったことが判明しています。

しかしその後、2025年1月22日、広島市内のレストランの建物の2階と3階の間で、ナットさんは遺体となって発見されています。

調査と対応

広島中央警察署が1月29日に発表した司法解剖の結果では、遺体の状態が悪く死因の特定は困難とされました。
しかし、CTスキャンでは骨折や外傷の痕跡が見つからず、暴行を受けた形跡もなかったと伝えられています。

現在、在日タイ労働事務所がタイ大使館の領事部と協力し、遺体の送還手続きを進めるとともに、日本の社会保障制度による各種補償の請求を行っています。
補償には、健康保険、年金、民間保険の給付金、銀行口座の残高、タイ海外労働者基金からの支援金が含まれるとのこと。

ナットさんは、タイのAsawalertリクルート会社を通じて、広島素形材センター協同組合の研修プログラムに参加していました。

家族は以前から独自に首相および関連機関に対し、事件の調査と遺体の帰国支援を求めていましたが、取り合ってもらえなかったと話しています。
今回メディアを通じて訴えることにより、進展が見られたという見方もあります。

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