タイ貢献党が次回選挙に向け、自党に有利な法改正を画策。タイ首相は噂を否定するも…。

タイは公式発表より、噂の方が真実味があります。

現在の与党タイ貢献党が、次の選挙で前進党の勝利を阻止するために、党員名簿に載っている議員の抹殺を計画しているという噂があります。

タイサンタイ党党首スダラット氏は、タイ貢献党が選挙区議員の議席を350から500に増やし、政党リストにある150の議員議席をすべて削除しようとしているという主張が根拠となっています。
元タイ貢献党首席戦略官だったスダラット氏は、この情報はタイ貢献党内の友人から得たものだと述べています。

セター首相は、この告発を「政治的駆け引き」だとして一蹴し、政党リスト議員を排除するための憲法改正は議院内閣制を通じて行われる必要があるが、閣僚らは議論も行っていないと話します。
同氏は、憲法改正の動きは重要な問題であるため、まずタイ貢献党のメンバーによって議論される必要があると述べています。

「それは単なる作り話だ」とセター首相は、スダラット氏の主張について語っています。

前進党は2019年の選挙で大半の議席を獲得しましたが、軍事政権が任命した上院議員らが首相候補のピター氏に反対票を投じたことで連立政権が成立しませんでした。
その後、親軍政党とは組まないと選挙時に声高に叫んでいたタイ貢献党は、あっさりと親軍政党と組み、今の政権の座に就くことになります。

前進党は現在、第112条(不敬罪法)の改正を推し進めたことに端を発する訴訟で解散の危機にさらされています。
これまでも何度も政敵潰しとも言うべき工作がなされてきましたので、実現するかは別として、これが内部告発である以上、「噂」と言われる話の方がタイの場合、真実味があるというものです。

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