タイ自動車業界に吹く秋風。労働者は残業代を削られ港には在庫車が溢れる。中国EV車にもブレーキ!

タイメディアのレポートによりますと、タイの日系製造業は生産を減らす方向性を示し、労働者への残業代の支払いを停止しました。
一方、中国から輸入されたEVは売れず、1万台以上の車が港に放置されているといいます。

今、タイの自動車市場はここ10年間で最低水準に達しています。
日本の自動車メーカーや中国のEVメーカーは過剰在庫で苦境に陥り、レムチャバン、チョンブリー、ラヨーンの倉庫で駐車スペースを探すのに奔走しています。

タイ工業連盟(FTI)自動車産業グループ広報は、現在自動車販売が大幅に減少しており、乗用車は約5%減そしてピックアップトラックは約50%も減少していると発表しています。

現在各ブランドの販売店も販売不振に陥り、多くの販売店が閉店しています。
さらに困ったことに、自動車を保管するスペースを確保することが問題になっているということです。

今年のタイの総生産能力は、輸出用が100万台、国内市場用が80万台で、約200万台近くになると予想されています。
国内市場が今年10万台近くになると推定される中国のEV車が参入してくると、他社がそれだけ生産能力が失われることになるという見方もあります。

その結果、部品業界もそれに応じて生産を削減せざるを得なくなっています。

生産能力削減の主な理由は2つあり、1つは輸出の減少、もう1つは中国のEVが国内のICE車市場を席巻していることだと言います。

「現在の状況に驚かないでください。
現時点では 25% の削減にすぎません。しかし、このままでは危険です。
今、
ほとんどの従業員は残業する必要がありません。
従業員の勤務日数を減らす企業もでてきています。
たとえば、以前は土曜日も働いていましたが、今では土日が休みになっています」このような声も自動車業界から出ています。

さらに、ここ2~3か月の間に、輸入車グループ、特に中国からのEVも問題に直面しているといいます。
現在、レムチャバン港には数千台の車が駐車されていますが、
輸入注文にブレーキがかかっているため、在庫が増え続けている状況だとレポートしています。

タイ貢献党政権は、やたらとソフトパワーソフトパワーと叫びますが、ソフトパワーはそもそも民間発祥で勝手にのし上がってくるものです。
ハード面をおろそかにしていては、失業者倍増など、やがては国の根幹に関わってくる問題となってくることでしょう。

関連記事

最新記事

月間人気記事TOP10

ページ上部へ戻る