国民が望む次期首相ナンバー1、ピター氏も指摘。タイの首都圏と地方との格差。対策案はあるのか?

日本も東京に一極集中していますが、タイもバンコクに集中し、地方との格差が顕著となっています。

タイのバンコク首都圏は、教育、公衆衛生、行政、商業、金融などあらゆる面で最も卓越した経済圏になっています。

首都の面積1,569平方キロメートルは、国全体の面積513,115平方キロメートルのわずか0.3%にすぎません。
しかし、国内で最も小さな地方行政都市の一つであるにもかかわらず、国の資源の70%がバンコクに集中しており、バンコクはタイの第一の都市、特に人口が桁外れに大きな都市となっています。

歴史的にも、バンコクにのみ繁栄が集中してきました。
意思決定、予算配分、行政機能が首都に集中しているため、政策立案者と他の件の人々の多様なニーズとの間に乖離が生じています。

2021年の国民経済計算局(NAD)によりますと、バンコク首都圏はバンコクと周辺の5県(ナコンパトム、パトゥムターニー、ノンタブリー、サムットサコーン、サムットプラカーン)で構成されています。
首都圏の面積はおよそ 7,000 平方キロメートルで、タイの総GDPの46.8%を占めています。
一方、タイの地方の GDP は急速かつ着実に減少しています。

バンコクとその近郊には、BTSやMRTなどの路線が10路線、現在建設中の路線が2路線ありますが、他の地方には全くありません。

内務省は、2023年1月の時点で、国の総人口は6,600万人と報告しており、そのうち約540万人がバンコクに住んでいると発表しています。
このデータは登録人口に基づいて算出されており、他県からの通勤者や未登録住民は含まれていません。

バンコク首都圏には約 1,000 万人が住民として正式に登録されていますが、1,600 万人以上の通勤者がバンコク首都圏に集中していると思われます。

一口にタイ人と言っても、首都圏と地方、その中でも金持ちと貧困層で、途方もない格差が生まれています。
内陸の地方の人は、いい大人でも海を見たことがないという人もたくさんいますし、教育レベルで言えば、文字を書けない人もそこそこいたりします。
産業や教育レベルの底上げは、政府が政策として主導して行っていかなければ、改善されることはありません。
どんな問題が発生しても、「風化」
を待つだけの政治では、これからもっと悪い状況が数字としても表れてくることでしょう。

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