死亡者1名を出したシンガポール航空事故、原因は「ウインドシア」?! 乗客に日本人およびタイ人なし。

シンガポール航空が乱気流に遭遇し、乗客1人が死亡し数十人がケガを負った事故の全容と現況が見えてまいりましたので、改めてお伝えします。

事故当日明けの5月22日早朝5時ごろ、バンコクら救援機が乗客143人を連れて、シンガポールに到着したと同航空会社が公式サイトで発表しました。

同航空のSQ321便は21日、乗客211名と乗務員18名を乗せロンドンのヒースロー国際空港からシンガポールのチャンギ国際空港に向かって飛行中、乱気流に遭遇し、今回の事故へとつながりました。
乱気流に遭遇した際、同航空のボーイング777型機は約3分間で6,000フィート(約1,800メートル)降下したと発表しています。

同航空のゴー・チュン・フォン最高経営責任者(CEO)は、22日朝の時点で、79人の乗客と6人の乗務員がバンコクに残っていると述べています。 
そのため、同航空では2回目の救援便を計画していると語っています。

空港関係者は、死亡した73歳の英国人男性は心臓発作を起こしていた可能性があるが、確定はしていないと話しています。
英国メディアは、死亡した男性が妻と休暇に出かけていたジェフ・キッチン氏であると特定しています。

事故に遭遇した英国人乗客のアンドリュー・デイビスさんは、事故当時シートベルト着用のサインは点灯したが、席に着く猶予的時間はなかったと語ります。

突然の降下は、乗客に食事が提供されているときに起こったとスワナプーム国際空港のGMキティポン氏は話します。

FlightRadar24が捕捉した追跡データによりますと、シンガポール航空SQ321便は高度37,000フィート(11,300メートル)で飛行していたことが分かります。
しかしある時点で突然、約3分かけて高度31,000フィート(9400メートル)まで急降下しています。

その後、航空機は高度 31,000 フィート (9,400 メートル) で 約10分滞在し、30 分以内に方向転換してバンコクに着陸しました。

ほとんどの人は乱気流というと激しい嵐を連想しますが、最も危険なタイプはいわゆる晴天乱気流です。
ウィンドシアは、うっすらと巻雲の中で、あるいは雷雨の近くの澄んだ空気の中でも発生することがあります。
これは、温度と気圧の違いによって強力な高速空気の流れが生じるためです。

ウインドシア…wiki

米国国家運輸安全委員会の2021年の報告書によると、2009年から2018年の間に大手民間航空会社で発生した全事故のうち、乱気流が原因の割合が37.6%を占めています。

シンガポールのフラッグキャリアであるシンガポール航空によりますと、乗客の国籍はオーストラリア人56人、カナダ人2人、ドイツ人1人、インド人3人、インドネシア人2人、アイスランド人1人、アイルランド人4人、イスラエル人1人、マレーシア人16人、ミャンマー人2人、ニュージーランド人23人、フィリピン人5人、シンガポール人41人、韓国人1人、スペイン人2人、英国人47人、米国人4人とのことです。

日本人やタイ人は同乗していなかった模様です。

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