タイの学校にある3つ(生徒、教師、上級職員用)のトイレ。教育委員会が区別の撤廃を命令。しかし…。

おそらく、多くの日本人は観光地としてのタイしかご存じないかと思います。
もちろん大多数の方はそれでよいと思いますが、移住先としてタイを選択する人にとっては、もう少しタイを知ってから結論を出すべきです。
本当にタイは、とくかく闇深い。
我々が知る人間社会・文化とは、似て非なるものです。

タイの教育委員会(OBEC)事務局長は、この度、学生から意見を集めました。
そして今、彼らが最も必要としているのは、トイレの改善であることがわかりました。

教育委員会は学生からのこうした意見を受け取り、行動を起こします。
各学校のトイレの状況を調査するとともに、 まず1億バーツの予算を割り当て、生徒数80人以上の学校約9,700校のトイレを改善する予定だと述べています。

とにかく学生用のトイレは、不衛生で老朽化しており、給水すらまともに割り当てられていないと頃が多いと言われています。

ちなみに学生用と申し上げましたが、タイの学校は、①学生用と②教師用、さらに③上級幹部用のトイレが完全に分けられていることをご存じでしょうか。
もちろん、①が一番不衛生で、②③ときれいなトイレが割り当てられています。

それについても教育委員会は、これからすべてが平等でなければならないと話します。
そして学生と教師は、トイレを共有することができるよう命令を下します。
(教師用、生徒用トイレの撤廃)
男女の境のみ、別としていくと述べています。

しかし、教育委員会 (OBEC) の元委員長であるエカチャイ・キースックパン氏(เอกชัย กี่สุขพันธ์)は、これに猛反対します。
彼は「これはタイの文化だ。タイの文化を破壊してはならない」と強く主張するのです。

タイでは、生徒たちに教師を尊敬するよう訓練するため、教師を特別な者として扱い、生徒と別格と位置付けるためこのようなくだらない文化が根付いています。

そのため、生徒には非常に汚くて非衛生的で、給水もままならないトイレを使用させ、教師は清潔なトイレを使用させているのだと言うのです。

教育委員会は今後、教師と生徒が分離せずに一緒にトイレを使用できるようにすることを命令しました。
すべてが平等でなければなりません。

しかし、元教育委員会委員長のエカチャイ氏は、猛反対です。
このようなことを認めれば、やがて校長のトイレを使用させるよう要求してくるかもしれないと言うのです。
これは平等かどうかという問題とは関係なく、考えることすら間違いであると主張するのです。

こういった老害の存在が、この国をいつまでも発展途上国のままで成長させないよう足を引っ張っているのは明白です。
とにかくタイの社会は、上の者が下の者を徹底的に服従させようと育てます。
これは親と子の関係性にも言えるかもしれません。
この辺りのことは、簡単には言い尽くせないので、またの機会にお話ししましょう。

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