アジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向 2023年10月~12月

旧正月前に求人数・求職者ともに一服。シンガポールではEP新制度開始

世界11ヵ国で人材紹介事業を展開する株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント(代表取締役会長兼社長:田崎ひろみ 以下、JAC)は、JACグループ各社の拠点を展開しているアジア各国での、2023年10月~12月のホワイトカラー人材紹介の市場動向をまとめました。

【ジェイ エイ シー リクルートメント アジア各社の求人数増減一覧】

 

前期(7~9月)比

前年同期比

シンガポール

91%

80%

マレーシア

87%

99%

タイ

79%

130%

インドネシア

117%

94%

ベトナム

91%

155%

韓国

60%

78%

インド

79%

122%

日本(※)

95%

100%

注)アジア各社の求人数については、アジア各社が意図的に講じた戦略(高額帯年収の求人やスペシャリスト層求人に特化するなど)により、増減する場合もあります。

そのため、アジア各社の求人数の増減は、各社の業績を直接反映するものではありません。

全体総括:JAC Recruitment 海外進出支援室 室長 チーフアナリスト 佐原 賢治

10~12月の各国の新規求人数は、インドネシアを除いて軒並み前期(7~9月)を下回る結果となりました。

2024年の経済成長率予想は、ウクライナ戦争の長期化や緊張感を増す中東情勢といった国際情勢、金利上昇などによって芳しくありません。また台湾や米国、EUなど各国で行なわれる選挙の結果いかんでは各国の政策や国際関係の変化が予想されることから、求人市場にも慎重ムードが漂っています。

 一方、求人の中身に注目をすると、日本人駐在員に替わる幹部ポジションの募集や、デジタルを中心とする高度な専門性を有する人材の募集は各国で増えています。特に外資系企業の進出が著しいASEAN地域においては、その獲得競争は一層し烈で給与相場も上昇していることから、日本企業にとっては依然として難しい環境と言えます。

  • <各国ヘッドライン>

    シンガポール:就労ビザ新基準COMPASSの導入による人材市場の変遷と企業の戦略的対応

     マレーシア:労働市場全体が回復基調へ

        タイ:EV生産への支援措置が決定。中華系企業の進出も加速

    インドネシア:2024年の最低賃金上昇率は昨年に対し低下

      ベトナム:景況観は引き続き不透明だが、多くの企業からの注目マーケットであることを証明

        韓国:2024年の経済の見通しは明るい兆し。しかし日系企業は人材の確保難航が続く

       インド:経済成長を見込んだ積極的な採用活動が継続

         日本:2024年に不透明感はあるも大手製造業を中心に求人は堅調。海外駐在要員募集に増加の兆し

プレスリリース(日本語)は以下リンクをご参照ください。
https://corp.jac-recruitment.jp/press/info/240118.pdf

【株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント】

JAC Recruitment は1975年に英国で設立、日本では株式会社ジェイ エイ シー リクルートメントとして1988年設立。スペシャリストや管理職人材の紹介に特化し、コンサルテーション型の人材紹介会社としては、国内最大クラスの東証プライム市場上場企業です。国際ビジネス経験をもつ人材紹介が強みで、日本国内では外資系企業や日系企業の海外事業などのグローバル領域の採用を多数支援しています。

海外では英国、ドイツ、アメリカおよびアジアの世界11ヵ国、34拠点で事業を展開し、人材紹介事業の他、雇用代行サービスやコンサルティング事業も行っています。その他グループ会社として、外資系企業に特化した JAC Internationalや、コンサルティング業界に特化したエグゼクティブサーチ会社のVantagePoint、

グローバル、バイリンガル人材に特化した求人サイトを運営するCareerCrossを傘下にもつグローバル企業です。

(コーポレートサイト)https://corp.jac-recruitment.jp

(転職サイト)https://www.jac-recruitment.jp

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