このまま時効を迎えるのか? 未だ国外逃亡中。レッドブル御曹司による警察官ひき逃げ事件。

タイで最も悪名高く、世間の批判を浴び続けているのがこの事件です。

2012年9月、清涼飲料水大手「レッドブル」創業家の御用聞き(後継者)であるウォラユット・ユーウィディヤ容疑者(通称「ボス」)が愛車のフェラーリを運転中、警察官をひき逃げして死亡させました。しかし、容疑者は国外へ逃亡。警察や司法当局は目立った動きを見せないまま、現在に至っています。

事件当初、時速177kmとされた走行速度が後に「時速80km未満」へ下方修正されるなど、不自然な捜査が浮き彫りになりました。後に証拠改ざんが発覚して担当捜査官が解任されるなど、当局内部の迷走と混迷ばかりが際立っています。

インターポール(国際刑事警察機構)からは国際逮捕手配(レッド・ノーティス)が出されているものの、ボス容疑者は今なお自由な生活を享受しています。特にF1グランプリをはじめ世界各地のイベントで度々目撃されており、タイ警察の手が届かない高みの見物を決め込んでいるかのようです。このまま数年が経過すれば主要な容疑の時効が成立し、起訴自体を取り下げざるを得ない見通しです。

タイのメディアはこの事件を引き合いに出し、「タイには『富裕層のための法律』と『それ以外の人々のための法律』の2つが存在する」と痛烈に批判しています。

日本人からすると、これほど重大な不祥事を起こしながら、レッドブルが巨大企業として君臨し続けている状況は理解しがたいものがあります。日本では食品への異物混入ひとつで企業が危機に瀕することすらあるため、タイの市民が事件に強い憤りを覚えながらも同社製品を買い続ける姿には、文化や国民性の違いを感じざるを得ません。

このまま時効を迎えるのか? 未だ国外逃亡中。レッドブル御曹司による警察官ひき逃げ事件。

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