タイ証券取引委員会、THGとブン博士のワクチンをめぐる疑惑に捜査のメス

8月4日、タイ証券取引委員会(SEC)は、トンブリー・ヘルスケア―グループ(THG)とその会長のブン博士に、ファイザーワクチンをタイに輸入する話が最近破棄されたことについて、特定の事実関係を明らかにするように命じました。

金融アナリストは、過去数週間の価格変動が大きく、株式市場規制当局による調査の可能性があるため、投資家に「THG」の株式の購入に注意するよう警告しています。

4日のTHGの株価は、8.13%下落して28.25バーツで取引を終え、取引額は2億49万バーツでした。

株式市場規制当局は、THGとブン博士に、宣言どおりファイザーワクチンを調達できなかった理由と事実を明らかにするよう求めました。

ブン博士は8月3日、「1週間以内」にタイ国防省と協力してファイザー=バイオエヌテック社製ワクチンの2,000万回分を輸入する契約に署名する予定であると、メディアに発表しました。
しかし同日、国防省のスポークスマンはこのニュースを否定し、国防省とその関連会社は現在、ファイザーワクチンを購入または輸入する計画や民間機関との合意がないことを確認したと言います。
それでもブン博士は、会社間の契約条件違反により5億から6億バーツの資金を失ったと主張し、契約の存在を示唆していました。

規制当局は、そのようなやりとりは矛盾していると疑っています。
この件では、株主の権利や投資決定に影響を及ぼし、混乱を招き、この会社の株価に異常な作用をもたらす可能性があると述べています。

したがって、SECは、証券取引法のセクション58 [1]および[2]により、「THG」およびブン博士に8月4日から7日以内に件の関連情報を明確にし、SETを通じて説明を提供するよう求めました。
さらにSECは、問題を明確にするために、ブン博士と「THG」の最高経営責任者に2通の手紙を出しました。

一方4日のSETでは、「THG」に投資する際には慎重になるよう投資家に注意を促しました。

ユアンタ証券のアナリスト、ピヤパット氏は、ワクチン輸入のニュースを受けて、「THG」の価格は大きく変動していたと語った。

THGのブン博士は、一時タイ政府のワクチン外交の不備を指摘するなどし、一部日本人SNS界隈でも称賛を浴び、権力と戦うヒーローのような存在のように言われていましたが、一方このような事態が伏線にあり、奥様名義で大量の自社株を事前購入するなど、インサイダー取引の疑いにまで発展しています。
ニュースというのは、いろいろな角度でみていかないと、特にタイのニュースは難しいものがありますね。

渦中のトンブリーHGブン博士。奥様の大量株式購入でインサイダー疑惑

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