タイも深刻。「ゴーストギア」問題を知っていますか?

40人のダイバーがタイ湾の保護地域のサンゴ礁に多大な悪影響を及ぼしている、放棄された漁網を先週末2日間かけ撤去しました。

タイ湾の南の海にある小さな島であるロシン島周辺の保護地域内では、この放棄された漁網の影響で、サンゴに白化現象が見られました。
サンゴ礁に白化現象がでると、やがてサンゴは死滅していくと言われています。
タイ王国海軍の支援を受けたボランティアダイバーのグループと沿岸資源研究センターにより、漁網撤去の大作戦が行われました。

「ゴーストギアはタイで大きな問題となっています」と、ボランティアのSOSグループに所属するダイバーであるワンナパーさんは、海に投棄された漁網について警告しています。

ダイバーらは、二日間で6回の潜水を行い、サンゴを傷つけないように丁寧に網を除去していきました。

「この作業で最も難しかったのは、シカツノサンゴに絡まった網の撤去でした。このサンゴの枝は壊れやすいため、漁網を取り除くことは非常に困難でした」とダイバーは語ります。

ワンナパーさんによると、2,750平方メートルの大きさの網は、タイ南部のパッタニー県の沖合約72 km(45マイル)のロシン島周辺に1か月半放置されていたと言います。
これらのネット除去費用は、100万バーツ(約350万円)を超えるだろうと見積もっています。

この価格は最高ではなく、毎年ここで同じようなネットを除去しているとワンナパーさんは述べています。

ワンナパーさんや他のダイバーは、タイの海域でサンゴ礁を窒息させている漁網を調査するために多くの時間を費やし、自費で少なくとも年に5回の除去作業を行っています。

日曜日に網が取り外された後(深さ13mから26mの範囲)、約500平方メートルの白化したサンゴ礁が発見されました。

サンゴ礁は、自然の状態に戻せば2〜3か月で回復すると予想されています。

国連によると、世界中で毎年約64万トンの漁網が海に投棄されており、「ゴーストギア」問題として日本でも明るみになっています。

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