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ソンクラーン、タイの若者の価値観に変化。庶民のイベントから観光のためのイベントへ。
- 2026/4/10
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タイの伝統的な新年行事ソンクラーンについて、若者世代(Z世代)の間でその楽しみ方や意識に変化が広がっている。
従来は水かけ合戦を中心とした参加型の祭りとして知られてきたが、現在では「外で楽しむ」か「自宅で過ごす」かを自ら選ぶ“選択型の祝日”へと変わりつつあるという。
タイメディアが複数の若者への取材したところによると、ソンクラーンは依然として家族と過ごす大切な時間として認識されており、帰省や伝統的な年長者への敬意を示す儀式などは今も重視されている。
また、忙しい日常から離れて心身をリセットする「休息の機会」としての価値も高い。
一方で、近年のソンクラーンは大規模イベント化が進み、音楽や演出、観光要素が強まっている。
これに伴い、SNSでの発信を前提とした「コンテンツ化」が進行。
「写真や動画を撮るためのイベント」といった側面も強まり、従来の地域コミュニティ中心の素朴な雰囲気は薄れつつある。
さらに、安全面への懸念も若者の行動に影響を与えている。
過度な身体接触やマナー違反、露出の多い服装などに対する不安の声があり、特に女性からは「安心して楽しめない」との指摘も出ている。
こうした要因により、小規模なグループでの参加や、不参加を選ぶケースも増えている。
加えて、新型コロナウイルスの影響で祭りが一時中断されたことも、意識の変化に拍車をかけた。
自宅で過ごす生活様式に慣れたことで、再開後も積極的に参加しようとする動きが必ずしも戻っていないという。
参加を左右する要因としては、「友人と再会できる機会」という魅力がある一方で、猛暑や大気汚染(PM2.5)、人混み、日常の疲労といった現実的な負担が挙げられる。
特に社会人層では「休暇は静かに過ごしたい」とする傾向が強まっている。

また、SNSの影響も二面性を持つ。
友人の投稿によって参加意欲が刺激される一方、混雑やトラブルの様子を見て敬遠するケースもあり、最終的には個人の価値観や生活スタイルが判断を左右している。
このように、Z世代にとってソンクラーンは単なる水かけイベントではなく、「休息」「人間関係」「自己時間」といった多様な意味を持つ行事へと変化している。今後は、安全性の確保やマナー向上、時代に即したイベント設計が求められ、誰もが安心して楽しめる環境づくりが重要な課題となりそうだ。






































