バンコク都知事、病院前の陥没現場を視察。修復作業は難航。使用されるコンクリ約2,400トン!

バンコク都のチャチャート知事は9月27日、ワチラ病院前で発生した大規模な道路陥没の修復作業が複雑化していると発表しました。

原因は、流し込まれたコンクリート約1,500トン(700立方メートル)が地下トンネル網へ流れ込んだためで、作業が中断されたことを明らかにしました。

都知事は同日、ワチラ病院前の現場を視察し、記者団に対して「夜間にコンクリートを流し込み亀裂を塞ごうとしたが、その一部がトンネルに流入したため作業を即座に停止した」と説明しました。

技術者によると、まず流し込んだコンクリートが乾いて固まるのを待ち、その後、作業を再開する予定です。
最終的には合計で約2,400トン(1,000立方メートル)のコンクリートが必要と見込まれており、その後、恒久的な構造壁を建設する段階に進むと説明しています。

また、陥没そのものは安定しているものの、前夜に50センチほどの土砂崩れが発生したと言います。
ただし、さらなる被害や負傷者は出ていません。

周辺建物の構造安全性は依然として大きな懸念事項で、隣接するサムセン警察署や近隣の集合住宅は立入禁止が続いています。カセサート大学とチュラロンコン大学の専門家が追加の計測器を設置し、警察署の建物の振動を監視しています(同署には擁壁が存在しないため)。

一方、ワチラ病院は、一部の棟で外来診療を通常通り再開しました。
同病院は杭基礎と擁壁を備えており、陥没箇所から約6メートル離れているため安全と判断されています。

地下トンネルの方も、本日職員による調査が入りました。
トンネル壁に約30平方メートルの亀裂が確認され、さらに土砂崩れで警察署の下層に駐車していたレッカー車と乗用車の2台が閉じ込められていることも判明しました。

タイ高速鉄道公社(MRTA)は、修復完了後に車両を搬出し、所有者に対して新車の用意をすると発表しています。

またバンコクで降水確率70%と予報されており、特にミンブリーやノンチョーク地区で大雨が予想されています。
これを受け、現場では排水対策が進められ、4基の大型ポンプと土嚢が設置されました。

交通状況については、閉鎖されたサームセン通り周辺で迂回路が整備されており、クルントン橋をはじめ主要道路の朝の交通は渋滞気味ながらも流れていると報告されています。

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