タイ、モバイル決済不可のお店、増加中! 銀行による相次ぐ無差別口座凍結、事業者に影響。

モバイル決済を受け付けないお店が増えてくるかもしれません。

本誌でもなんどかお伝えしていますが、複数の銀行口座で「マネーミュール(マネーロンダリング)」に関与した疑いで凍結される事例が相次ぎ、利用者の多くが無関係だと主張しているにもかかわらず、復旧には時間がかかるため、生活や商売に支障が出ています。
特にオンライン販売業者、雑貨店、配達ライダーらに影響が大きく、資金の出し入れができず被害が拡大している状況です。

これは、タイ中央銀行(BOT)が銀行やテクノロジー犯罪対策センター、警察と連携し、「口座マネーミュール」への対策強化を進めていることが背景にあります。

このような事例を受け、電気器具店を営むサンアルンさん(47)は、店頭に「銀行振込・QRスキャンによる支払いを一時中止、現金のみ」と掲示するようになりました。

「不便だけれど、万が一、当店の口座に“マネーミュール”の資金が送られてしまえば、調査に巻き込まれ無実でも“グレーな人”にされてしまう。毎日のお客さんが本当に安全な口座かどうかなんて分かりません。小さな店ほどリスクが大きいんです」

彼女の店では、当面の間はQRコード決済を停止し、関係当局の対応が明確になるまで現金取引のみを続けるといいます。

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