タイ、プリント基板産業に2,000億バーツ超の投資流入。ASEAN首位から世界トップ5へ照準。

プリント基板(PCB)産業が、AIやデータセンター、先端電子機器の世界的拡大を背景に、タイへの大規模投資を呼び込む成長分野として存在感を強めている。
タイはすでにASEAN最大のPCB製造拠点となっており、今後は世界トップ5入りを目指している。

タイ投資委員会(BOI)によると、2022年から2025年6月までにPCB関連で180件以上の投資奨励申請があり、総額は2,000億バーツを超えた。
生産拠点の移転が進む中、タイが地域の戦略的製造拠点として外国企業から高い評価を得ていることがうかがえる。

2025年最初の9カ月間だけでも、PCBやハードディスクドライブ、電子部品、電池セル、スマート家電などを含む電気・電子分野で382件、総額1,800億バーツ超の投資申請があった。
産業バリューチェーン全体での成長が鮮明になっている。

タイの強みは、安定した電力供給や港湾・空港と連結した物流網、先端技術に適応可能な熟練人材など、先進製造に対応したインフラ環境にある。
加えて、EV、半導体、AIデータセンター、医療機器など成長産業と結びついた統合サプライチェーンも競争力を支えている。

主要拠点の一つである「304工業団地」には、14社以上のPCB関連企業が進出。
発電能力893メガワット、工業用水供給能力日量34万4,000立方メートルを備え、再生可能エネルギー(555メガワット超)も活用するなど、安定操業と環境対応を両立している。

BOIは最大13年間の法人税免除などの優遇措置で戦略産業を後押ししており、欧州、中国、ASEAN市場との自由貿易ネットワークも強みとなっている。

専門家は「2,000億バーツ超の投資は単なる数字ではなく、タイが先端技術産業の地域ハブへ移行しつつあることを示す構造的な変化だ」と分析する。
今後、政策の継続性や高度人材の育成、環境基準の強化が進めば、タイが世界有数のPCB製造拠点へ飛躍する可能性が高まるだろうと述べている

 

関連記事

最新記事

月間人気記事TOP10

ページ上部へ戻る