タイ南部ハートヤイ郡長、洪水時に行方不明。中央より罷免勧告も反論。行政の長の資格とは?

今回のタイ南部における洪水で、被害が拡大した原因の一つに、最も被害の甚大だったハートヤイ郡の郡長が当日行方不明だったという点が上げられています。

タイ内務省地方行政局は、ソンクラー県ハートヤイ郡のエーク・ヤンアパイ・ナ・ソンクラー(เอก ยังอภัย ณ สงขลา)郡長に対し洪水発生時、現場に不在で連絡不能だったとして、公務から一時離れるよう勧告がなされた。
また同氏は、パッタニー県ノーンジック郡郡長を務めていた当時、公務用車両と義勇防衛隊を使って自身の私邸建設資材を運搬させたとして、国家汚職防止委員会から職権乱用の疑いが指摘されている。

それを受けて11月28日、エーク氏は自身のフェイスブックで、次のように述べた。

「真実はただひとつ。私は毎日ずっと現場にいた。問題は、洪水で水深3メートル以上になり、停電し、通信やネットも使えず、電話もできず、外出すらできなかったこと。しかし私は住民を決して見捨てていない。できる限り支援した」

行政の長の役目とは、自ら率先して炊き出しをしたり、病気の人の世話をすることではなく、必要なところに支援がまわっているのかとか、中央政府との支援の折衝とか、非常事態に対しすぐに対応できるよう連絡がつく場所にいなければなりません。
そのコントロールタワーとなる執務室には、通常災害用の通信回線も備えていなければなりません。
そのためには、日ごろからメンテナンスや訓練を行わっていなければなりません。
もし一つでも欠けている点があるとすれば、それは行政の長にふさわしい人物とは到底思えません。
この後の及んで、自らの保身を乞うような言い訳するなど見苦しいことこの上ない。
職権乱用など論外です。

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