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タイ入国管理局、ミャンマーで死亡したベラルーシ人モデルの事件にタイは無関係と証拠を提出。
- 2025/10/22
- 事件(タイローカル)

タイ入国管理局は、ミャンマーで死亡が報じられたベラルーシ人のモデル、ヴェラ・クラウツォワさん(26)が、9月20日に自らの意思でタイを出国していたことを確認したと発表しました。
ヴェラさんは、タイからミャンマーの詐欺組織にタイで誘拐されたのでは?という疑惑が持ち上がっていました。
イギリスの新聞「デイリー・メール」は、ヴェラさんが虚偽のモデル契約によってタイに呼び寄せられ、そこからミャンマーに連行されて臓器売買組織に殺害されたと報道していました。
報道によると、ヴェラさんは9月にバンコクでの仕事を理由に入国したが、ミャンマーに渡った後、パスポートと携帯電話を没収され、外国人男性を標的とする恋愛(ロマンス)詐欺の「おとり役」として働かされたといいます。
目標額を達成できなかった後に暴行を受け、10月4日に行方不明となり、最終的に臓器売買組織に売られて殺害されたと伝えられています。
遺体は証拠隠滅のために焼かれており、組織は遺族に50万ドルを要求していたと伝えられています。
現在、ヴェラさんの母親は娘の遺灰を取り戻すため、ミャンマーに渡航する準備を進めており、ベラルーシ外務省も法的手続きや遺体送還の支援を行うと表明しています。
その後10月21日、タイ入国管理局の報道官は、ヴェラさんの入出国記録を生体認証システムで徹底的に確認したと発表しました。
その結果、ヴェラさんは9月12日午前0時41分にスワンナプーム空港から入国し、9月20日午前7時20分にタイ国際航空TG301便でヤンゴンへ出国していたことが明らかになっています。
生体認証システムによれば、本人は自動ゲート(ABCゲート)を通過しており、出国審査時に係官との接触はなかったと言います。
また、防犯カメラの映像でも、彼女が強制や脅迫を受けている様子は確認されなかったといいます。
当局は「彼女がミャンマー到着後にどのような状況に置かれたかは、タイの管轄外である。すでに入出国時の映像データをバンコクのベラルーシ領事館に提供している」と述べ、「ヴェラさんがタイ国内で誘拐されたという報道は事実無根だ」と強調しました。
2025年初頭から、観光ビザ制度を悪用して犯罪や人身取引に関与する恐れがあると判断された約3万4,000人が入国を拒否されているといいます。
今回のケースは確かに濡れ衣の可能性が高そうですが、実際にタイを中心に誘拐やニセの求人などで隣国へ誘われてしまうケースがありますので、十分にご注意ください。