Travis Japan七五三掛龍也を黒柳徹子が「本当にピュア」と絶賛!朗読劇『ハロルドとモード』開幕

 

2020年より毎年上演され、今回が6回目となる黒柳徹子のライフワーク公演『ハロルドとモード』が、9月30日(火)東京・EX THEATER ROPPONGIにて開幕。

開幕に先駆け、ゲネプロと囲み取材が報道陣に公開された。同作は、1971年にアメリカで公開された映画『ハロルドとモード』を原作に、2020年から黒柳が毎年主演を務めてきた朗読劇。物語の軸は“生”を全身で肯定する79歳の女性・モードと、“死”に執着する19歳の青年・ハロルド。孤独と皮肉に満ちたハロルドが、破天荒で自由奔放なモードと出会い、生きることへの希望を見出していく姿が描かれる。

ピアノの生演奏が美しい音色を響かせる中、緞帳が上がった。ステージ上には一列の机に、黒柳と七五三掛を中央にしてキャスト6人が着席。複数役を務める森迫永依、前野朋哉、松尾貴史、和久井映見が衣装を変えながら順々に入れ替わり、ストーリーは進んでいく。

黒柳演じるモードは遊び心と茶目っ気にあふれる。「ねぇねぇ」とハロルドに声をかけるキュートな笑顔、彼の心を解きほぐす包容力、人生を楽しむ大切さを優しく説く言葉の深み……黒柳自身の人生経験や作品への理解、愛情が色濃く反映されていた。

6代目ハロルドを務めるTravis Japanの七五三掛龍也は朗読劇初挑戦。持ち前のピュアさを存分に発揮し、危うさと愛らしさが同居する儚いハロルドを作り上げていた。最初はモードを警戒しつつも、少しずつ心を開き惹かれていく過程を繊細に表現。モードにだけ見せる屈託のない笑顔、彼女を想って流す涙が美しく光っていた。

ゲネプロ後の囲み取材には、黒柳と七五三掛が出席。まずゲネプロを終えた感想を訊かれた黒柳は「七五三掛さんが涙をこぼしていた姿が印象的」と即答。「心をこめて演じているんだと嬉しくなりました。私も心をこめてるんですけど(笑)。若い七五三掛さんの一生懸命さに感動しました」と絶賛すると、「そう言っていただけて嬉しいです」と七五三掛は明るい笑顔を見せる。そして「ハロルドは物語の最初と最後で心情が変わり、成長過程を見せられる役だと思います。約1時間40分を通して、ハロルドの心情や成長を表現したいです」と意気込みを語った。また「舞台に対する熱は強くあると思います」と続け、「お芝居大好きなので本気で挑んでいますし、演じることを楽しみながら“今”を生きている感じです」と芝居への熱を爽やかに伝えた。

ここで黒柳がモードについて「ちょうど80歳で、誕生日に死ぬことを決めているおばあちゃん」と改めて説明。「79歳と19歳(ハロルド)の恋愛っていう不思議な関係なんですけど、七五三掛さんが本当にピュアな方で一生懸命演じているので、嬉しい気持ちです」と心境を吐露。年齢の話題から、記者が「七五三掛さんの実際の年齢はご存知ですか?」と質問すると、黒柳は首をかしげた。七五三掛から「30歳です」と告げられると「ウソ!? うわあ!」と驚愕。「本当ですよ(笑)!」(七五三掛)、「私、10代だと思ってた(笑)。あなた、ずいぶん若く見えるのね」(黒柳)、「ファンの方にもよく言っていただきますね」(七五三掛)、「30歳とは思えなかった」(黒柳)。黒柳の素直なリアクションとふたりのテンポの良い掛け合いに、会場は笑いに包まれた。

黒柳に「本当にピュア」と評された七五三掛。そんな彼から見ても黒柳は「僕以上にピュア」とのこと。七五三掛は「昨日まで仕事でタイに行っていたんですけど、お土産にお菓子を買ってきました。渡したらすごく喜んでくださって。今まで見た人の中でいちばん可愛らしい喜び方をしていて、心が本当に綺麗でピュアなんだなって思いました」と明かす。素顔を披露された黒柳は「可愛い缶の中に、美味しいトリュフ味のビスケットが入ってました。もうさっき食べたんですけどね(笑)。そういう可愛いビスケットを買ってきてくださる方です」と話し、七五三掛のピュア度をさらに強調した。

「しめちゃん(七五三掛)のすごいところは…」と、黒柳の称賛は続く。今度は稽古場でのエピソードだ。「演出の方がしめちゃんに『もうちょっとこういうふうに伝えてみましょう』とおっしゃると、しめちゃんは言われた通りに、さらに膨らませてセリフを言えるんです。これは才能。演出家の言葉を何倍にもして表現できる人がいるんだと、毎回びっくりしています」(黒柳)。話を聞いた七五三掛は「世界一嬉しい誉め言葉です」と照れ笑いしつつ、「朗読劇は初めてだったので、稽古中は必死に食らいついていました」と本音を漏らした。

初の朗読劇かつ6代目ハロルドというプレッシャーも感じていたという。これまでハロルドは、生田斗真(2020年)、WEST.・藤井流星(2021年)、timelesz・佐藤勝利(2022年)、Snow Man・向井康二(2023年)、timelesz・松島聡へと受け継がれてきた。「皆さんの映像を見たら、それぞれ違うハロルドがいて、“その人らしさ”がすごく出ていると感じたんです。だから僕も“自分らしさ”や“自分がハロルドを演じるなら”を意識して稽古に臨みました」と振り返る。歴代ハロルドと舞台について語り合うことはなかったそうだ。その理由は「聡ちゃんと連絡をとったりもしていましたが、あえて舞台のことは話しませんでした。自分が感じたまま素直に演じられたらと思ったんです」。柔らかな口調からも、芝居に対する誇りと芯の強さがにじむ。

劇中ではギターの弾き語りで透明感ある歌声を披露。かなり練習を重ねたようで、「斗真君から使っていたギターをお借りして、7月頭から毎日ひたすら触っていました」と打ち明ける。「指を慣らさなきゃいけなかったので、タイにもギターを持って行ったんです。仕事のあとホテルに戻ったら弾く日々を過ごしていました」と努力家の一面をのぞかせた。

 

 

6人のハロルドと共演してきた黒柳は「大好きな舞台を毎年できていることが嬉しい」と喜びをかみしめ、過去公演にも想いを馳せる。「生田斗真さんと共演したときは少年のように感じていたんですけど、大河ドラマで見たら大人っぽくなっていてびっくりしました。聡ちゃんもそう」と懐かしむ。続けて「しめちゃんは大人っぽさもあり、とても面白いと思って拝見しています。みんなそれぞれでしたけど、しめちゃんは特に良いなと思っています」とやはり七五三掛を称えた。

 

2020年から毎年上演を続けている同作。愛される理由を問われた黒柳は「79歳のおばあさんと19歳の青年の恋愛で不思議だけど、その中に純粋なものや本当の愛が垣間見えるところが、お客様に支持していただいているんじゃないかと思います」と真剣な表情で語る。かと思えば「おばあさんと言っても、モードのほうが自分より若いんですけどね(笑)」と冗談を交え、報道陣を笑わせた。七五三掛は「物語を通して、いろいろなものを取っ払って、いちばん美しいのは純粋な愛だと感じています。そこが伝わるから『ハロルドとモード』は多くの人に愛されているんじゃないかな、と。キャラクターそれぞれが自分の正義に沿って行動しているので、登場人物みんなを愛していただけたら嬉しいです」と熱を込める。そして黒柳は改めて「人間同士の信頼や愛が描かれていて、とても柔らかな雰囲気の舞台なので、ぜひいらしてご覧いただけたら嬉しいです。いまどき、心がこんなに温かくなる芝居はほかにないと思います」とメッセージを添え、締め括った。

 

 

(文:豊泉彩乃/撮影:濱谷幸江)

 

 

 

<ストーリー>

自らの死を演出することでしか存在を証明できなかった19歳の青年・ハロルド(七五三掛龍也)。ある日、“赤の他人の葬式への参列”という趣味を通じて、破天荒でキュートな79歳の女性・モード(黒柳徹子)と出会う。初めて“心から一緒にいたい”と思える人と出会ったハロルドは、少しずつ“生”の意味を見つけていく。そんな中、彼はモードの80歳の誕生日パーティーを計画するが…。

 

 

 

【公演概要】

公演名:ハロルドとモード『HAROLD AND MAUDE』

 

作:コリン・ヒギンズ

上演台本・演出:G2

音楽・演奏:荻野清子

演出補:平田純哉

 

出演:黒柳徹子 七五三掛龍也(Travis Japan) 森迫永依 前野朋哉 松尾貴史 和久井映見

 

 

企画・製作:テレビ朝日 サンライズプロモーション東京

<東京公演>

公演期間:2025年9月30日(火)〜10月10日(金)

会場:EX THEATER ROPPONGI

 

主催:テレビ朝日 サンライズプロモーション東京

 

チケット料金:S席¥10,800 A席¥9,000(全席指定・税込)

 

<大阪公演>

公演期間:2025年10月16日(木)〜19日(日)

会場:森ノ宮ピロティホール

 

主催:サンライズプロモーション大阪

 

チケット料金:¥10,800(全席指定・税込)

 

公式サイト:https://haroldandmaude.jp/

公式X:https://x.com/HAROLD_MAUDE_jp

 

宣伝:キョードーメディアス

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