タイ・デュシタニ創業家で骨肉の争い勃発! 長男チャニン氏の取締役解任審議、二人の姉が画策した?!
- 2025/8/28
- 不動産情報

タイの名門ホテル「デュシタニ」で、創業一族間で深刻な内紛が起きているというニュースが報じられています。
一体なにがあったのでしょうか。
タイを代表する高級ホテルブランド「デュシタニ」の創業家が深刻な対立に陥っています。
2025年9月26日に予定されている臨時株主総会では、創業者のチャナット・ピヤウイの長男であるチャニン・ドナワニック氏を取締役から解任するかどうかが審議される見通しとなっています。
76年の歴史を誇るホテル帝国は前例のない混乱に直面しています。
チャニン氏は、自身の2人の姉がセントラルグループと組み、「不当な乗っ取り」を仕掛けていると非難しています。
同社は、取締役会の権限再編とチャニン氏解任の是非を議題に総会を招集しました。
創業家の遺産に迫る危機
混乱の発端は、創業者である母チャナット夫人の死去後。
遺言により家業を監督する立場を託されたチャニン氏でしたが、姉妹の決議で署名権限を縮小され、さらに主要株主会社「Chanat and Children Co.」からも排除されていました。
「母は30年以上、私を家業の柱として信頼してきた。だが今、彼女たちは財務諸表を拒否し、セントラルグループに関わる外部者を取締役に据えようとしている」
チャニン氏は、8月27日の会見で、デュシタニを不当な乗っ取りから守ると語っていました。
コロナ禍においては、一族で資産を3分割することで合意し、デュシタニを支配する会社はチャニン氏が引き継ぐはずでした。
しかし、その後「デュシタニ レジデンス」プロジェクトが予想外の大成功を収め(販売率92%)、姉妹は合意を翻したと言います。
セントラルグループの影
さらにチャニン氏は、デュシタニ株の17.09%を保有するセントラルグループが姉妹を通じて影響力拡大を狙っていると主張しています。
過去には22.5%の株式取得を水面下で進めましたが、一族の交渉で撤回したと語っています。
「複数の情報筋が、セントラルグループとChanat and Childrenが追加株式取得を協議したと確認している。ホテル・不動産事業で競合する我々にとって深刻な利益相反を生むだろう」とチャニン氏。
一方、セントラル パッタナ社(セントラルグループ傘下)は8月27日、報道を否定します。
デュシタニへの出資は、総額200億バーツの「Dusit Central Park」プロジェクトを守るための正当な投資であり「取締役の推薦は通常の株主権限であり、乗っ取りではない」と表明しました。
高まる緊張
スパジー・スサムパンCEOは「事業運営は通常通りだ」と強調し、株主に対しガバナンスに基づいた総会であると説明しています。
しかしチャニン氏は、このような内紛が「デュシタニ レジデンス」への信頼を損ない、購入者の不安を招くと警告しています。
「これは個人的な争いではなく、将来有望なタイブランドを守る戦いだ。私はどこへも行かない。たとえ取締役から解任されても別の立場で残り、新任取締役がデュシタニを害すれば、あらゆる法的手段で戦う」と語っています
9月26日の株主総会では、タイの名門ホテルブランドが一族の争いを乗り越えられるのか、それとも“王冠の宝石”が不確実な未来に直面するのかが決まることになる。