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ミャンマー人女性、中国人との強制結婚・被害状況。軍事政権下で人身売買が横行。
- 2025/8/3
- タイローカルニュース

ミャンマー国営メディアは8月2日、人身売買に関与したとして12人が軍事法廷により終身刑を言い渡されたと報じました。このうち5人は、中国国籍者でした。
■性動画配信・強制結婚など複数の事件
今回の判決は、性的な動画のオンライン配信や、ミャンマー人女性を中国へと強制的に結婚させるための人身売買に関わった罪に基づいて下されたものでした。
■性動画事件:3組のミャンマー人カップルを利用
1つ目の事件では、中国人2名(リン・テー、ワン・シャオフェン)を含む5人が、7月29日にヤンゴンの軍事法廷で終身刑を言い渡されました。
彼らは、3組のミャンマー人カップルを用いて性的動画を制作し、営利目的でインターネット上に配信したとして、「人身取引防止法」に違反したと認定されました。
■強制結婚計画:新婚女性2人を中国に連行しようとした事件
別の事件では、中国人3名(イーボー、ツァオ・チウ・チュアン、チェン・ファン)とミャンマー人女性1名が、自国民女性2人(中国人男性と最近結婚)を中国へ連れて行こうとしたとして、同じ法廷で有罪判決を受けました。
■売春・結婚詐欺による売買:別の軍事法廷で3人に終身刑
さらに別の軍事法廷では、女性を花嫁として中国に売った罪、また別の女性についても同様の計画を立てていたとして、3人が終身刑を言い渡されました。
■中部マグウェ地方の女性に10年刑
もう1件では、ミャンマー中部マグウェ地方の女性が、ミャンマー人女性2人を中国人男性の「花嫁」として売るために移送しようとした計画により、7月30日に禁錮10年の判決を受けています。
■ミャンマー国内の人身売買の現状
ミャンマーでは、特に女性や少女が中国での「花嫁」にされるために強制的に連行される人身売買が深刻な問題として続いています。
軍事政権がアウンサンスーチー氏の民選政権を倒して以降(2021年2月)、内戦状態が続き、多くの女性や子どもが搾取の危機にさらされています。
ジョンズ・ホプキンス大学と「カチン女性協会(KWAT)」の2018年の報告によれば、2013年〜2017年の間に約21,000人の北ミャンマー出身の女性や少女が、中国での結婚を強制されていたとされています。
■COVID-19後の再拡大、2024年に増加傾向
KWATの最新レポート(2023年12月発表)では、2020年から2023年にかけて人身売買の被害者が支援にアクセスする件数は大幅に減少したとされます。
これはCOVID-19の影響や国境閉鎖、内戦による影響とみられていますが、2024年には再び増加傾向に。
多くのミャンマー人が中国への出稼ぎを目指す中で、新たな被害が発生しています。
■当局の取り締まり状況
内務省は、2024年6月の会議で、今年に入ってから人身売買・強制結婚・売春に関する事件を53件処理したと発表しています。
うち34件が中国に関係していたと明らかにしました。
また、2025年上半期(1月〜6月)には80件の人身売買事件が記録され、そのうち14件は外国人による「偽装結婚詐欺」であったと報告されています。
中国に強制連行されたら、鎖で繋がれ家畜同様に扱われると言われています。
恐怖でしかない。