政府のプロジェクトで大規模不正発覚。中国製パネルをタイ製に偽装。官民談合、リベート疑惑へと発展か?! 

7月21日、バンコク選出のナッチャー議員(国民党)は、タイ工業規格局(TISI)が、チョンブリー県シーラチャにあるソーラーパネル工場を強制調査したことを明らかにしました。

この工場は、タイ国内でTISI認証を受けた8社のうちの1つで、ソーラーパネルの製造を許可された数少ない企業でした。
しかし、ナッチャー議員が告発したことを受け、調査が実施されました。

不正の内容

ナッチャー議員によりますと、政府の行政機関(内務省・地方行政局)が推進する県庁などへのソーラーパネル設置プロジェクトでは、「TISI認証を取得したタイ製パネルのみ使用可」という条件があります。
そのため、国内の8社しか参加できないにもかかわらず、
実際は中国製のパネル(原価約1,000バーツ)が、6,000〜7,000バーツで販売されているという多数の苦情が寄せられていました。
価格が7倍に吊り上げられているにもかかわらず、品質は中国製そのままで、政府に多大な損失を与えていると指摘しています。

摘発結果

ナッチャー議員のチームとTISI職員が現場に赴いたところ、以下のことが判明しています。

・中国製ソーラーパネルが、大量に保管
・もともとの中国語ステッカーをはがし、自社のTISI認証マーク付きステッカーを貼り替え
・正規品のコード(MH..)と異なることから、MHJK.が「中国からの偽装品識別用コード」である可能性が高いと指摘

すでに証拠品は押収され、法的措置の準備が進められています。

今後の動き

ナッチャー議員は、国が発注するソーラープロジェクト全体を調査するべきだと主張しています。
TISI認証を受けた他の企業による不正な「スペック指定(談合)やリベートの疑い」にも注目しています。
さらにこの問題を下院の予算監視委員会に報告し、詳細な調査を要請する予定だと話しています。

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