King Power、バンコク都心部の免税店3店舗を2025年9月で閉店。経営の見直しの一環。
- 2025/7/22
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タイの大手免税店運営企業 King Power(キングパワー) は、2025年9月より都心部にある3店舗を閉店する予定であると、CEOであるニティナイ氏が明らかにしました。
閉店対象の3店舗
・King Power Duty-Free Srivaree(シーワリー)
・King Power Pattaya(パタヤ)
・King Power Mahanakhon(マハナコーン)
ニティナイ氏によれば、これらの店舗は運営コストの高さが主な理由であり「今後は各拠点の特性に合った新たなビジネスモデルを模索していく」と述べています。
継続営業の都心部店舗
・King Power Duty-Free Rangnam(ランナム)
・King Power Duty-Free One Bangkok(ワン・バンコク)
・King Power Duty-Free Phuket(プーケット)
スタッフ再配置と退職制度の導入
ニティナイ氏は、「今回の閉店は、非効率なビジネス構造の見直しが一因」とし、今後の競争力を維持するために人員のスリム化(精鋭化)が必要であると説明しています。
また、全店舗対象での希望退職制度を実施する予定であり、勤続年数に応じた法定以上の退職金(トップアップ補償)を支給するとしています。
閉鎖対象の店舗の従業員には、他店舗の欠員ポジションへの異動も提案される見通しで、「コロナ以降の売上低迷」に対応するための施策でもあります。
空港免税事業との関係
King Powerとタイ空港公社(AOT)との間で結ばれている空港免税契約に関しても現在見直しが進行中であり、AOTは2つの国立大学に調査を依頼する予定です。
ニティナイ氏はこの動きを「中立的な監査の仕組み」として歓迎しており、「他の業者と同等の扱いがなされること」を期待しています。
支払い猶予と利息条件
AOTはKing Powerに対し、以下の期間について最低保証金(コンセッションフィー)の支払い猶予を認めています。
・スワンナプーム空港:2025年6~10月(6月分は6ヶ月延期)
・ドンムアン空港:2025年9~10月
・プーケット・チェンマイ・ハジャイ空港:2025年7~10月
これらの契約に基づき、キングパワーは、未払いのコンセッション料金に対する従来の措置に従い、延滞額に対して年率8.8440%(MLR+2として計算)の利息を支払う義務があります。
AOTの調査により、キングパワーの既存の契約保証は、支払い不履行に対する18%のペナルティレートを含めても、これらの延滞料金を十分にカバーしていることが確認されました。
さらにKing Powerは、追加保証の提供や、利息を含む分割払いの履行をAOTに約束しており、現在進行中の調査の結果を踏まえて、将来的な免税事業の最適化を図るとしています。