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今そこにある危機。地球温暖化「上昇限界1.5℃まで残り3年」専門家ら、早急な対応を要請。
- 2025/6/20
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BBCの報道によりますと、世界の科学者たちは「現在の二酸化炭素排出のペースが続けば、地球の平均気温は今後3年以内にパリ協定が定める1.5℃の上昇限界を超える恐れがある」と警告しました。
この評価と警告は、気候変動の専門家60人以上による最新の気候データに基づいており、依然として石炭、石油、天然ガスに依存し、森林破壊を続ける各国の姿勢を問題視しています。
【パリ協定と現実との乖離】
パリ協定では、約200か国が「地球の平均気温上昇を産業革命以前より1.5℃以内に抑える」ことを誓いました。
このラインを超えると、地球温暖化が不可逆的かつ永続的になると専門家は指摘しています。
【CO₂排出量の「残り予算」が急減】
2020年の試算では、人類が排出できるCO₂の残量は5,000億トンでした。
しかし2025年の最新データでは、それがわずか1,300億トンに減少していました。
これは、メタンなど他の温室効果ガスの影響も加味された結果であり、現在、世界全体では年間約400億トンのCO₂を排出しています。
このままでは、わずか3年で排出限界に達する計算になります。
【2024年、すでに平均気温が1.5℃を突破】
過去1年(2024年)は、地球の平均気温が1.5℃ラインを超えた初めての年となり、異常な猛暑が各地で観測されました。
これは主に人為的要因によるもので、現在までの気温上昇率は10年ごとに約0.27℃。これは産業革命以降で最も急激な上昇となっています。
【温暖化の証拠:地球規模の熱の不均衡】
地球では現在、地域ごとに熱の分布に著しい不均衡が生じており、1970~1980年に比べてその差は2倍以上、現在では約2.25倍にも拡大しています。
この原因は、温室効果ガスが熱を地球内部に閉じ込めているためです。
その熱は、以下のように吸収されています:
大気中・陸地・北極南極の氷に吸収されている分:10%
残り約90%が海洋に吸収されており、海洋生態系への重大な影響が懸念されています。
人類がこのまま温室効果ガスの排出を抑制しなければ、「1.5℃の壁」は事実上崩壊し、地球の気候は「元に戻らない」局面へと突入する可能性があります。